【今週の労務書】『採用・面接で「採ってはいけない人」の見きわめ方』
2012.08.13
【書評】
過去の行動を掘り下げる
本書は、社会保険労務士で人事コンサルタントである筆者が、自分のミスを他人のせいにする、言われたことしか行わないといった「問題社員」を採用しないで済むための選考の進め方を指南したもの。採用機会の少ない中小企業にとって、「問題社員」を採用してしまった場合の経営上の損失は計り知れない。「求める人材像」だけを頼りに選考を行っていては問題社員を排除できないため、「ほしくない人材要素」を徹底的に洗い出すようアドバイスしている。
書類選考、面接、筆記試験など選考方法別に留意点を紹介。面接では、応募者の過去の行動を深く掘り下げて尋ね、筆記試験においては、入社後の仕事で想定される状況を出題し、対応を記述させることで、問題社員を見きわめやすくなるとした。
(松下直子 著、同文舘出版 刊、TEL:03-3294-1801、1500円+税)
平成24年8月13日第2884号16面 掲載