「共感する力」を重視/社会保険労務士法人門倉事務所 門倉 秀夫
介護のため会社員生活を断念し、何の準備もなく開業してから12年を経過した。開業当初から、私のライフスタイルは、お客様への経営課題への対処が最優先事項だった。
しかしながら、数年前から弊所でも「働き方改革」を実行して、多能化による生産性向上に取り組んだ。お陰で年末年始を海外で迎えられる時間的余裕を生み出すことができた。毎年東南アジアに出かけてみると、日本の少子高齢化を肌で感じられる。
昨年、政府は、外国人労働者の受入れを拡大する目的で、特定14分野で2019年度からの5年間で最大34万人の受入れを見込み、特定技能という新たな在留資格を新設した。
一方、新卒採用の激化と社会的離職率の向上が問題になっており、たとえ採用ができても、雇用のミスマッチや労働トラブルの恐れなどが多くの人事担当者を悩ませているところである。
さらに、昨年末に、デジタル・ガバメント実行計画が閣議決定されており、政府は行政手続きのオンライン化を進め、国の手続件数の9割についてオンライン化を実現する考えだ。子育て、介護、引越し、死亡・相続および企業が行う従業員の社会保険・税に関する手続きについてワンストップサービスを推進していくという。
リモートワークやフリーアドレスなどの新しいオフィスの形態も増えている。「働く場所の柔軟性」をどこまで認めるかが人事部門の大きな課題であり、働く環境整備も大きく変革をしている。
総じて、今ほど企業における人事力が試されている時代はない。
当事務所は、社外の人事部として、各企業の人事力を向上させるために邁進し、働き方改革を先行して次の3軸でお客様を支援している。
①従業員1人当たりの生産性向上、②離職率の低下と採用強化、③従業員満足度の向上(風土化醸成)。
このような各企業の重要事項を一緒に取り組める仕事はそうはない。これからの時代、AI(人工知能)が進む世の中において、テクノロジーの進歩と向き合いながら、各企業によって、解が異なることを一生懸命考え、ともに行動することが何よりも大切であると痛感する。
そのため、社労士として、人間力を向上させることが大事である。人間力は、共感する力とも置き換えられるとも思う。つまり、法律は当然理解するが、具体的に対応する「Do for others(お客様とその従業員への貢献)」が実務をより多く知る私たちの使命である。
社会保険労務士法人門倉事務所 門倉 秀夫【栃木】
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