持続可能な企業を創る/山本真一社会保険労務士事務所 所長 山本 真一
昨年より、一般社団法人SDGs支援機構が認定するビジネスコンサルタントとして、SDGsの基礎的な解説やSDGsに自社の事業や取組みを再構築していく作業をパッケージ化して各企業をサポートしていくサービスを提供してきた。
SDGs(持続可能な開発目標)とは、「Sustainable Development Goals」の略称である。2015年に国連サミットで採択され、30年までに世界で達成しようと掲げられた17の大きな目標(ゴール)のことである。一般的には、国連サミットで採択された、持続可能でより良い世界の実現をめざすための国際目標として理解が進んでいる。
20年3月23日にはILO(国際労働機関)と全国社会保険労務士会連合会が、社会保険労務士制度の導入に向けた技術協力などを内容とする覚書を締結したが、その目的はすべての人のディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現をもって、このSDGsに寄与することである。
SDGsを企業経営に採り入れることは、自社の事業をSDGsに当てはめることで目標やスキルが明確になり、従業員にとっての働くモチベーションアップにつながる。また、採用面においても、いわゆるミレニアル世代を中心に企業の社会貢献度を重視して就職先を選ぶ傾向が強まっている。さらにSDGsは、大学生や専門学校の間で認知が進んでおり、新規学卒者の就職先選びにおいて、SDGsの取組みを重要視する傾向がますます加速していくだろう。
これまで、SDGsに関する大学生などとのワークショップや、企業・各種経済団体において基礎的な解説セミナーを実施してきた。九州地区においても、企業だけでなく、大学などの教育機関、地方自治体においてSDGsへの取組みが加速することが明らかである。社会保険労務士として、企業におけるSDGsへの取組み支援を通じて、持続可能な企業づくりに貢献できることは大きな喜びである。
現在のコロナ禍においては、短期的には混迷・混乱の時期が社会や企業経営を取り巻く状況下において続くと思うが、このSDGsへの世界的な取組みは長期的に変わることなく、企業の持続可能な経営のために不可欠であり、地方の中小企業においてこそ取り組む価値があるものである。
「社会保険労務士×SDGs」で企業・社会から必要とされ続ける存在となり、より良い世界の実現に向けて愚直に努力していきたい。
山本真一社会保険労務士事務所 所長 山本 真一【大分】
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