無期転換ルール「知っている」は半数止まり 香川労働局が調査
無期転換ルールに関して「内容も理解し、知っている」と答えた企業は半数止まり――香川労働局が実施した調査でこんな結果が明らかになっている。同労働局が平成28年10~11月に開催した「改正育児・介護休業等説明会」に参加した企業332社を対象に調査した。
「無期転換ルール」とは、有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えた時は、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できる制度のことである。労働契約法に基づく無期転換の申込みが、平成30年度から本格的に行われることから、同労働局は「法の趣旨・内容について理解がなければ労使間でのトラブルが生じる可能性がある」としている。
同ルールについて「内容も理解し、知っている」と答えた企業は54.5%。「聞いたことはあるが、内容はよくわからない」(104社)、「知らない、わからない」(46社)と続く。業種別では、運輸・郵便業、飲食・宿泊業で認知度が低く、4割を切っている。
「知っている」と回答した企業に対応内容(対応予定)を尋ねたところ、「法定通り、通算5年を超える有期労働者からの申込みがなされた段階で無期契約に切り替える」とした企業が96社で最多だった。「法定より前倒しで、無期契約に切り替える」(9社)、「法定より前倒しで、すでに無期契約に切り替えている」(7社)といった、同ルールに積極的に対応した企業も少数ながらあった。
同労働局は今後、リーフレットの配布で制度の周知に努めていく方針。来年度以降、講習会の開催も検討してくという。