【今週の労務書】『事業者必携 入門図解 テレワーク・副業兼業の法律と導入手続き実践マニュアル』
2020.09.12
【書評】
労働時間の通算に留意
本書ではテレワークや副業・兼業を会社として認める際の、労働時間の通算の考え方をはじめとした労務管理上の基礎的な留意点を解説している。
テレワーク導入に伴った在宅勤務での通信費用負担や時間外労働の管理の考え方について言及。就業規則に載せるべき項目を示し、雛形として使える書式例を付けている。
副業・兼業を会社として認める際に、必要な手続きにも触れている。労働時間の通算の考え方を明記。規程を就業規則に盛り込むことに加え、業務にかかわる機密情報の漏洩を防ぐことが大切であるとし、労働者と結ぶ誓約書の書式を掲載した。
とくに参考になるのが、副業をもつ労働者を所定労働時間を超えて働かせた場合、2つの事業所のうちどちらが割増賃金を支払う義務を負うかのケース別解説である。
(森島大吾監修、三修社刊、TEL:03-3405-4511、1900円+税)
令和2年9月14日第3272号16面 掲載