【今週の労務書】『外国人との建設現場コミュニケーション術 雇用・育成・トラブル予防のポイント』
2020.09.26
【書評】
「和語と短文」意識せよ
タイトルには「建設現場」と銘打つが、それ以外の業種であっても参考になる優れた一冊といえる。
日本語が少しできる外国人に対して分かりやすく伝えるポイントは3つで、「漢字ではなく和語」「長文ではなく短文」「ですます調」とした。たとえば「今日は悪天候のため、コンクリートの打設を中止して荷下ろし作業にする」は、「今日は、天気が悪いです。そのためコンクリートの打ち込みはやめます。今日は、荷物を下に置く作業をします」と置き換える。
巻末の英語、中国語、ベトナム語、インドネシア語、モンゴル語、ミャンマー語、タイ語での筆談集も役立つ。「給料の支払いはいつか」「トイレはどこか」「今日は△時まで残業してください」など、多くの文例を用意した。
(降籏達生著、学芸出版社刊、TEL:075-343-0811、2400円+税)
令和2年9月28日第3274号16面 掲載