「労働条件でトラブル」6割 学業に支障も1割 愛媛労働局・大学生バイト調査
2017.01.23
【監督指導動向】
愛媛労働局は平成28年10~11月にかけて、松山市内の3大学の学生に対してアルバイトに関する実態調査を行った。回答した551人のうちバイトの経験があった学生は75%に相当する413人で、このうち6割近い学生が労働基準法に違反する疑いのあるトラブルに遭っていた。
トラブルで最も多かったものは、「1日に労働時間が6時間を超えても休憩時間がなかった」で9.2%。「時間外労働や休日労働、深夜労働について、割増賃金が支払われなかった」「準備や片付けの時間に賃金が支払われなかった」などもめだつ。
労働条件の明示についても尋ねており、「書面を交付されなかった」「口頭でも具体的な説明がなかった」の合計が半数を超えている。
「テスト期間中にシフトを強制に入れられた」「アルバイトを休む場合に、自分でシフトをに入る人を探す必要があった」「人手不足でテスト前および期間中、休みを取得できなかった」など、学業に支障が出た経験がある学生も11.9%だった。
同労働局は結果を踏まえ、県内の大学に対して労基法の説明会やセミナーの開催を働きかけることなどで、学生アルバイトの労働条件確保に取り組むとしている。