【今週の労務書】『労働法トークライブ』

2020.11.21 【書評】
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掛合いから楽しく学ぶ

 「労働法を分かりやすく、ちょっと楽しく考えてもらう」がコンセプトの本書。「採用の自由」「性差別」「ハラスメント」「正規・非正規の格差」など10個のトピックについて、著者2人がときにギャグを交えながら、来し方行く末を語り合っていく。対談ではなく「トークライブ」なので、声援、掛け声、何ならブーイングも大歓迎とのこと。

 肝心のトークは、日本でも有数の労働法研究者同士の掛合いだけあって読み応え(聴き応え?)十分。それぞれのトピックの最後にはトークの締めくくりとして「意識高い系若者たち」「現場の労使の皆さん」「霞ヶ関の皆さん」に向けたメッセージやスペシャルゲストのコメントも収録している。

 今後の日本の労働法、雇用社会を考えるうえで、押さえておきたいトピックの理解が可能な一冊。

(森戸英幸・小西康之著、有斐閣刊、TEL:03-3264-1314、2200円+税)

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令和2年11月23日第3282号16面 掲載
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