- 2024.11.14 【書評】
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【書方箋 この本、効キマス】第89回 『ウナギが故郷に帰るとき』 パトリック・スヴェンソン 著/大島 健夫
自然、個人の歴史に迫る 日本最古の和歌集『万葉集』に、かの大伴家持が詠んだウナギの歌が収録されている。 石麻呂に 吾れ物申す 夏痩せに よしといふ物ぞ 鰻取り食せ 石麻呂(いわまろ)さん、夏痩せに良いというからウナギを食べなさいよ、という、ストレートきわまりない歌である。石麻呂という人は家持の友達で、スマートな体型をしていたらしい。……[続きを読む]
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