『職務給』の労働関連コラム

2024.09.12 【書評】
【書方箋 この本、効キマス】第81回 『賃金とは何か 職務給の蹉跌と所属給の呪縛』 濱口 桂一郎 著/金子 良事

「政労使」の意義を後世に  『賃金とは何か』が岸田文雄総理の退陣に間に合った。流行りのジョブ型雇用の言葉の生みの親で知られる著者の最新刊である。「ジョブ型雇用」は著者の意図せざるところで展開してしまった感もあるが、「メンバーシップ型雇用」とともに人口に膾炙しやすかったこともたしかである。本書の序章でもこのふたつの概念を使った見取り図を描い……[続きを読む]

2024.06.20 【主張】
【主張】動き出す「三位一体」改革

 政府は、今年の骨太方針の原案と、新しい資本主義の実行計画の改訂案を明らかにした。いずれもデフレからの完全脱却に向け、構造的な賃金引上げをめざす「三位一体の労働市場改革」の加速を謳う。  三位一体の労働市場改革の指針が策定されてから1年余りの間に、リスキリングの促進を目的に雇用調整助成金の見直しが行われ、運用が始まっている。能力向上支援と……[続きを読む]

2024.05.16 【主張】
【主張】ジョブ型移行は運用が鍵

 岸田文雄内閣総理大臣は5月9日、自ら議長を務める新しい資本主義実現会議の後、今夏にジョブ型人事指針を公表すると語った。多数の企業の事例を集め、導入目的や雇用管理、導入プロセスについて具体的に明らかにするという。昨年、三位一体の労働市場改革の指針で「多様なモデルを示す」とされていたものが、ようやく形として示される。  指針の策定作業を進め……[続きを読む]

2024.04.14 【社労士プラザ】
「職務基準」で生産性向上へ/社会保険労務士法人 綾部事務所 代表社員 綾部 光

 社労士の仕事に携わるようになって、もうすぐ20年が経つ。仕事をするなかで、私はとくに対話を大事にしている。この対話を通じて、クライアントが課題と思っていない部分をどれだけ見つけられるかが鍵だ。  多岐にわたる経営者の悩みのうちの1つが、賃金制度、評価制度、人事制度だ。どのように賃金を決めたら良いか、どのように評価したら良いか分からない、……[続きを読む]

2023.07.06 【主張】
【主張】“自己都合”に賃上げ無用

 三位一体の労働市場改革により構造的な賃上げをめざす政府は、終身雇用の慣行を改めようとする姿勢を鮮明にした。指針に続き骨太の方針でも、退職事由で差を付ける退職金のあり方を見直すため、「モデル就業規則」を改正すると盛り込んだ(関連記事=労働移動円滑化 モデル就業規則改正へ 退職金の減額見直し 政府・骨太方針を閣議決定)。  企業にとって退職……[続きを読む]

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