人事・労務・安全衛生の労働実務相談Q&A

 日常職場で発生するトラブルの処理の仕方、安全衛生の諸問題、人事労務制度の内容、労働関係法の解釈など、紙面に寄せられた労働問題に関する相談を掲載しています。

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NEW2025.04.25 【労働基準法】

有害業務の残業2時間まで? 退職者いて対応困難 シフトを組み対応予定

キーワード:
  • 労働時間関係
  • 時間外労働
Q

 当社部署の中に、冷凍食品を貯蔵・搬出する業務があります。こうした業務の場合、1日の時間外上限が2時間に制限されています。しかし、当該部署で退職者が相次ぎ、仕事のやり繰りが厳しくなっています。交替制を採ることも検討していて、上司から、「他部署の人員と組み合わせ、シフトを組んで対応する」という案を示されましたが、問題ないでしょうか。【茨城・T社】

A

1日10時間まで可能に

 通常の業務繁忙を理由とする時間外労働は、時間外・休日労働(36)協定を結んで対応します。しかし、「坑内労働その他健康上特に有害な業務」については、時間外について特別な規制(1日の上限2時間)が課されています。「その他」の業務は労基則18条で列挙されていて、2号に「多量の低温物体を取り扱う業務および著しく寒冷な場所における業務」が挙げられています。

 法36条6項では、このほか…

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NEW2025.04.25 【労働基準法】

代替休暇は何の効果が? 月60時間超時間外へ代え

キーワード:
  • 休憩・休日関係
  • 時間外労働
Q

 労使協定を見直し中で、月60時間超の時間外労働に関する代替休暇の協定をみつけました。利用者がほぼおらず破棄しようと思いますが、残す利点などあるでしょうか。【岩手・A社】

A

意向あれば賃金調整可能 取得不可確定時に支払う

 労基法は、月60時間を超える法定時間外労働に対し、通常の労働時間の賃金額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないとしています(法37条1項ただし書き)。一方で、この割増賃金の一部に代えて、同条3項に基づく代替休暇を与えることもできます。

 代替休暇に代えるには、労使協定の締結が必要です。締結事項は、…

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NEW2025.04.25 【労働安全衛生法】

個人事業者の健康管理は 法令改正等で整備進むが

キーワード:
  • 一人親方
  • 健康
Q

 個人事業者等の安全衛生対策については、危険有害業務に関する安衛法条文に基づく安全衛生規則等での整備が続いていますが、一般的な健康管理についてはどのような取組みがされているのでしょうか。【福岡・R社】

A

GL定め自発的対策を促す 注文者にも実施事項示す

労働者と同じ安全水準を享受すべき

 個人事業者等の安全衛生対策については、アスベスト訴訟に関する最高裁判決において、安衛法22条(事業者の講ずべき措置等)が、労働者だけでなく、同じ場所で働く人々も保護する趣旨であるとの判断が下されたことを受け、危険有害業務に関するものは法令改正が進められています。個人事業者等の健康管理関係では、「個人事業者等に対する安全衛生対策のあり方に関する検討会」で併せて検討が進められ、…

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NEW2025.04.22 【健康保険法】

報酬等に当たるか? 単身赴任者へ帰宅補助

キーワード:
  • 転勤
  • 通勤手当
Q

 転勤に応じた単身赴任者に報いるため、休日などに赴任先から自宅へ帰るときの交通費を補助する仕組みを導入しようと検討しています。月4万円を上限として、帰宅した月には領収書の提出に基づき支給し、帰らなければ支給しない制度とすることを考えています。これは赴任に伴い発生する交通費で、報酬等には該当しないと考えて良いでしょうか。【大阪・T社】

A

事業主負担する費用でなく該当

 健保法では報酬・賞与を「労働者が、労働の対償として受けるすべてのもの」としています(法3条5、6項)。これは、労働の対償として経常的かつ実質的に受け、被保険者の通常の生計に充てられるすべてのものを包含すると解されています(「健康保険法の解釈と運用」、令5・6・27事務連絡)。また、出張旅費など、事業主が…

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NEW2025.04.21 【職業安定法】

偽装請負が心配に? 安全衛生確保で指示

キーワード:
  • 労働者派遣法
  • 請負
Q

 当社は機械メーカーで、二次、三次の協力会社の従業員らに工場に入ってもらっています。安全上必要な指示であれば偽装請負には当たらないと認識していますが、問題ないでしょうか。【静岡・O社】

A

未然防止の指導も可能

 偽装請負とは、契約の表題は請負や業務委託等でも、実態として労働者派遣(派遣法2条)に該当している場合等をいいます。適正な請負といえるかどうかは、告示(昭61・4・17労告37号)や関連する疑義応答集等で判断の基準が示されてきました。たとえば、…

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