てんかんに障害年金? 所得保障の役割期待
2012.05.07
- Q
てんかんの症状を持つパートがいます。必ずしも高い賃金を支払っているわけではないため、所得保障の意味合いで、障害年金を受給できないのでしょうか。【群馬・E社】
- A
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服薬で抑制なら対象外
障害等級の各級の状態は、国民年金法や厚生年金法の施行令別表で定めているほか、「障害認定基準」(平14・3・15庁保発第12号)に具体的な内容が記載されています。てんかんは、精神の障害に分類されています。
てんかんで初めて医師の診療を受けた日(初診日)において、国民年金の被保険者であれば障害基礎年金、厚生年金の被保険者であればさらに障害厚生年金も支給対象となります。
初診日が20歳前で国民年金に未加入でも、20歳前障害による障害基礎年金を請求できます。初診日から長期間経過して請求する場合、第三者の証明があれば請求できます(平23・12・20年管管発第1220第3号)。
てんかんは、発作の程度やその頻度が多彩で、薬物で症状を抑制できるものからそうでないものまで様ざまです。
前掲認定基準によれば、てんかん発作について「抗てんかん薬の服用や、外科的治療によって抑制される場合にあっては、原則として認定の対象にならない」としています。症状によっては、請求が認められないおそれがあります。
※内容は掲載当時のものです。法改正等により内容に変更が生じている場合がございます。
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平成24年5月7日第2871号16面 掲載