違反しても罰則なし? 不合理な労働条件の禁止

2012.09.17
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

Q

 労働契約法の改正により、「不合理な労働条件の禁止」(第20条)が新設されました。法律自体に罰則規定はありませんが違反したときにはどうなるのでしょうか。【長野・M社】

A

契約無効で損害賠償も

 ご質問の条文の施行期日は、法律が公布された8月10日から起算して1年を超えない範囲内で政令で定める日となっています。

 有期契約労働者と無期契約労働者の労働条件の相違が不合理と認められるかどうかは、職務の内容(業務の内容および当該業務に伴う責任の程度)、職務の内容および配置の変更の範囲などを考慮して、個々の労働条件ごとに判断されます。

 例えば、定年後に有期雇用された労働者の労働条件が、定年前の他の無期契約の労働者の労働条件と相違したとしても、定年の前後で職務内容などが変更されることは一般的なことから、特段の事情がない限り不合理とは認められないでしょう。

 労契法第20条は、民事的効力のある規定とされ、不合理とされた労働契約は無効となり、無効とされた労働条件は、基本的には無期契約労働者と同じ労働条件が認められることになります(平24・8・10基発第0810第2号)。法第20条に基づき不合理とされれば、「不法行為として損害賠償が認められ得ると解される」としています。

※内容は掲載当時のものです。法改正等により内容に変更が生じている場合がございます。

関連キーワード:
平成24年9月17日第2889号16面 掲載
  • 広告
  • 広告

あわせて読みたい

もっと見る もっと見る
ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。