2012年4月配信の人事・労務・安全衛生の労働実務相談Q&A

2012.04.23

賃金日額も1年計算? 自己都合により退職

キーワード:
  • 雇用保険法
Q

 自己都合により、退職する労働者がいます。最後の半年は、残業が少ないうえに、欠勤日もあり、賃金の支払額は多くありません。基本手当の算定ベースとなる賃金日額は、6カ月、1年のいずれの賃金総額を用いて計算するのが正しいのでしょうか。【愛知・O社】

A

被保険者期間と異なり半年

 基本手当の受給資格は、離職理由と被保険者期間により決まります。原則は、「離職の日以前2年間に被保険者期間が12カ月以上」あることです(雇保法第13条)。一方、特定理由離職者・特定受給資格者に該当するときは、「離職の日以前1年間に被保険者期間が6カ月以上」あれば、要件を満たします。…

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2012.04.23

子へ転給されるか 遺族厚生年金の受給権

キーワード:
  • 厚生年金保険法
Q

 遺族厚生年金には、転給の制度がないと聞きます。夫の遺族厚生年金を受給していた妻が亡くなっても、その子が受給することはできないのでしょうか。【秋田・K社労士】

A

妻亡くなると支給停止解除

 遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者または被保険者であった者の配偶者、子、父母、孫または祖父母です(厚年法第59条)。受給権を有する子は、被保険者の死亡当時に生計を維持されていた、18歳に達する日以後最初の3月31日までにある子(20歳未満で1級・2級の障害の状態にある子)です。…

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2012.04.23

派遣先が5割増負担? 中小は適用猶予だが 長時間労働で残業60時間超

キーワード:
  • 労働基準法
  • 賃金関係
Q

 業務繁忙で派遣労働者の受入れを決めましたが、労基法の適用で質問があります。派遣労働者の担当者に、「受注が集中したときは、長時間労働もあり得る」旨説明したところ、「残業時間が月60時間を超えると、5割以上の割増賃金が必要になる」といわれました。当社は、40人規模の小企業ですが、「割増率5割」の規定は適用猶予とならないのでしょうか。【兵庫・U社】

A

料金に乗せるか要交渉

 中小事業主は、「当分の間」、割増率5割の規定は適用されません(労基法第138条)。「改正法施行(平成22年4月1日)後3年を経過した時点で」、適用猶予の継続・廃止を検討する規定となっています(平20附則第3条)。

 「派遣労働者は、派遣元との間に労働契約関係があるため、派遣元の労働者数に算定」されます(平21・5・29基発第0529001号)。…

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2012.04.16

産後も保険適用外か 原因不明の体調不良

キーワード:
  • 健康保険法
Q

 産後休業を経て復職した従業員の体調が思わしくありません。具体的にどこが悪いわけではないということですが、原因がはっきりしません。正常分娩であれば引き続き、保険給付の対象外なのでしょうか。【福井・T社】

A

自覚症状あれば療養給付を支給

 正常分娩の場合に医師の手当てを受けても、健保法上の保険給付の対象となる「疾病または負傷」には当たらないと考えられています。一方、帝王切開などの異常分娩には一部健保が適用されます。保険適用とはいえ、高額な費用がかかることがありますが、高額療養費の現物給付を受けることができます。この場合、保険者から「限度額適用認定」を受ける必要があります(健保法施行規則第103条の2)。…

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2012.04.16

ホテルが住居で通災か 顧客を接待後に宿泊

キーワード:
  • 労災保険法
Q

 当社従業員が社外での打ち合わせ後、顧客と一緒に飲みに行き、そのままカプセルホテルに宿泊しました。飲食費用は会社が補てんしましたが、時間外は付けていません。半ば業務との関連を認めた形ですが、翌朝、会社に出勤する途中、事故にあった場合、通勤災害になるでしょうか。【千葉・D社】

A

業務命令ない限り認定ムリ

 通勤の定義は労基法第7条第2項第1号から第3号に定められていますが、その第1号に「住居と就業の場所との間の往復」が挙げられています。お尋ねのケースでは、目的地が会社ですから「就業の場所」への移動と認められます。問題は、出発地が自宅ではなく、カプセルホテルという点です。…

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