2025年4月配信の人事・労務・安全衛生の労働実務相談Q&A

NEW2025.04.22 【健康保険法】

報酬等に当たるか? 単身赴任者へ帰宅補助

キーワード:
  • 転勤
  • 通勤手当
Q

 転勤に応じた単身赴任者に報いるため、休日などに赴任先から自宅へ帰るときの交通費を補助する仕組みを導入しようと検討しています。月4万円を上限として、帰宅した月には領収書の提出に基づき支給し、帰らなければ支給しない制度とすることを考えています。これは赴任に伴い発生する交通費で、報酬等には該当しないと考えて良いでしょうか。【大阪・T社】

A

事業主負担する費用でなく該当

 健保法では報酬・賞与を「労働者が、労働の対償として受けるすべてのもの」としています(法3条5、6項)。これは、労働の対償として経常的かつ実質的に受け、被保険者の通常の生計に充てられるすべてのものを包含すると解されています(「健康保険法の解釈と運用」、令5・6・27事務連絡)。また、出張旅費など、事業主が…

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NEW2025.04.21 【職業安定法】

偽装請負が心配に? 安全衛生確保で指示

キーワード:
  • 労働者派遣法
  • 請負
Q

 当社は機械メーカーで、二次、三次の協力会社の従業員らに工場に入ってもらっています。安全上必要な指示であれば偽装請負には当たらないと認識していますが、問題ないでしょうか。【静岡・O社】

A

未然防止の指導も可能

 偽装請負とは、契約の表題は請負や業務委託等でも、実態として労働者派遣(派遣法2条)に該当している場合等をいいます。適正な請負といえるかどうかは、告示(昭61・4・17労告37号)や関連する疑義応答集等で判断の基準が示されてきました。たとえば、…

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NEW2025.04.18 【労働基準法】

1カ月変形で副業して残業代は 割増賃金への影響 時間把握可能な前提

キーワード:
  • 副業・兼業
  • 賃金関係
Q

 グループ企業内で、副業・兼業の拡大を図ります。賃金の締切日等は同じで、複数会社での労働時間の把握も容易です。「原則的な通算労働時間管理の方法」を採用したいと考えていますが、一部の会社では1カ月単位変形労働時間制を導入しています。この場合、割増賃金の計算に、どのような影響が及ぶのでしょうか。【埼玉・R社】

A

通算して法定外が発生

 労働時間の通算方法は2とおりありますが、そのうち「原則的な管理の方法」では、2事業場で発生する実労働時間を把握し、時間外労働となる部分を確定させます。労働時間管理等の手続きは煩雑になりますが、「管理モデル」に比べ、割増賃金の支払額が抑えられる可能性があります。

 「副業・兼業ガイドライン(令4・7改定)」によると、まず、…

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2025.04.15 【労働基準法】

一切命じられない? 妊産婦から時間外免除

キーワード:
  • 女性及び年少者関係
Q

 妊娠した女性がいて、時間外労働の免除の請求がありました。これから繁忙期を迎えることもあり、「1時間程度なら応じたい」とありましたが、請求があれば残業をまったくさせないことが必要なのでしょうか。また、どうしても必要という場合に残業を命じることはどうですか。【岩手・S社】

A

部分的な制限認める通達も

 妊娠中の女性および産後1年を経過しない女性(妊産婦)については、請求があった場合、時間外・休日労働(36)協定や災害等による臨時の必要がある場合にかかわらず、時間外・休日労働をさせてはならないとしています(労基法66条2項)。深夜業をしないことも請求できます(同条3項)。

 これらの請求は、時間外・休日労働だけ免除を求めるようなものに加え、たとえば深夜業は制限の対象に含めるが、…

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2025.04.15 【衛生管理】

血圧高い若手どう指導? 通院服薬を自らストップ

キーワード:
  • 健康診断
Q

 社員に健診をしっかり受けてもらい、再検査や治療を受けてもらうように働きかけているのですが、高血圧が指摘されている30代の社員から、「前に医者に行って薬をもらうようになったが、飲んでも治らないので行かなくなった」という話を聞きました。医者には行き続けるように指導しましたが、どうすればいいでしょうか。【滋賀・Z社】

A

「二次性」の検査を推奨 生活習慣でなく病気原因

 高血圧は、それ自体は症状がありませんが、放置すると脳卒中や心筋梗塞など心血管系の致死的な病気の原因となるため、高血圧を知りながら従業員に負荷のかかる業務を行わせるのは、安全配慮の観点からは決してしてはいけないことです。

 若い社員に高血圧が続いているとすると、むろん生活習慣病の一環である可能性もありますが、二次性高血圧を疑う必要があるかも知れません。

 加齢などの理由で進行する動脈硬化をベースに、運動不足や食事(塩分の取り過ぎ)などの生活習慣で助長されるいわゆる「高血圧」は、本態性高血圧症といわれるものですが、…

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