交通事故処理

2024.11.14 【交通事故処理】

弁護士と交渉拒めるか? 損保会社が担当者と交代

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Q

 交通事故の被害者として損害保険会社の担当者と損害賠償の交渉をしてきましたが、難航しています。進展しないため、担当者から「今後は当社の顧問弁護士と話し合ってほしい」と言われ、弁護士からもその旨の通知がきました。弁護士と接触するのは初めてで不安です。例えば拒否することなどはできないでしょうか。【栃木・K生】

A

現実は対応せざるを得ず 文書でのやり取り中心に

 交通事故の被害者側と加害者側の損保会社担当者との交渉で解決することが容易でなくなった場合に損保会社の顧問弁護士が出てくるというのは、一般的であり特に問題はありません。近年は、早い段階で加害者側の弁護士が登場してくるケースが増えているようです。

 もちろん、被害者はその弁護士との交渉を拒否することはできます。しかし、担当者に代わって弁護士が出てきた以上、相手にせざるを得ないのが現実です。損保会社(担当者)も加害者も「代理人(弁護士)と交渉してください」と主張してくるでしょう。そうなると、損害賠償の話し合いは中断し進まないことになります。

 したがって、…

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2024.10.31 【交通事故処理】

借主が休車損害を請求? ノンオペチャージの扱い

キーワード:
  • 損害賠償
Q

 レンタカーの運転中に、後方から追突される事故に遭い、自走返却不能となりました。レンタカー会社との契約では、車両の修理等が必要となり使用できなくなった場合、5万円のノンオペレーションチャージ、いわゆる休車損害を支払う旨の約定があります。私が、加害車両の運転者に対し5万円を損害として請求したら認められるのでしょうか。【神奈川・M生】

A

休車損害立証する必要 因果関係否定した裁判も

 ノンオペレーションチャージ(以下「NOC」という)とは、レンタカー利用中に生じた事故等によりレンタカー会社が当該車両を使用できないことによる損害について、借受人に過失の有無を問わず賠償責任を義務付け、損害の立証を不要として、その多寡を問わず賠償額の予定を定めるものと解されています。

 NOCは、レンタカー会社と契約を結んだ借受人が、契約に基づいて支払義務を負うものであり、被害者たる借受人が約定に従って支払ったNOC全額について、加害者が賠償義務を負うかが問題になります。

 この点、裁判例(札幌地判令5・1・18)では、…

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2024.10.12 【交通事故処理】

代車費用支払われない? 約3カ月後通告を受ける

キーワード:
  • 損害賠償
Q

 3月末、乗用車を運転中にトラックに追突され、乗用車は使用が難しくなりました。そこで車通勤が必須のためにレンタカーで代車を使用していたところ、7月中旬になって保険会社は、「5月末までの分しか代車費用は支払わない」といってきました。代車の使用は期限を決めずに認められていたはずなのですが、どうしたらよいでしょうか。【高知・T生】

A

新車購入で30日以内など 話し合い説得する必要が

 代車とは「自分の自動車が修理や車検中などで使用できないとき、代りに使う車」をいいます。交通事故に遭うと、損害を受けた事故車が修理可能な場合には修理する間、また全損なら買い換えるまでの間、被害者はその車を使用することはできません。こうした場合、被害者に代車を使用する必要性・相当性が認められれば、修理相当期間・買換え相当期間について、代車費用が損害として認められます。加害者は「代車使用料」の損害を賠償する義務を負っています。

 相談者のケースでは、代車費用については通勤には車が必須ということで認められます。しかし、いつまでも無限ということではなく、…

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2024.09.28 【交通事故処理】

孫がケガして賠償請求は 親権者の母親は事故死

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Q

 私の娘(娘A)が離婚して幼児の一人息子(孫B)の親権者となり、孫Bとともに私と同居していました。娘Aが孫Bを連れて外出したところ、交通事故に遭い、娘は亡くなり、孫Bは重傷を負いました。加害者Cに孫Bの損害について賠償を求めましたが、誠意ある態度をとらないので、訴訟せざるを得なくなりました。孫Bは現在5歳です。どうしたらよいでしょうか。【東京・A生】

A

未成年後見人が訴訟提起 家庭裁判所に選任申立て

 孫Bのために未成年後見人の選任を得て、その未成年後見人が孫Bの法定代理人として提訴することになります。

 未成年者(18歳未満の者)は、「法定代理人によらなければ、訴訟行為をすることができない」とされています(民事訴訟法31条本文)。当事者として…

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2024.09.12 【交通事故処理】

自賠責でも十分な補償? 信号の色を覚えておらず

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Q

 仕事を終えて居酒屋で飲酒した後の帰宅途中、道路を横断しているときにタクシーにぶつけられ全治3週間の傷害を負いました。私はそのときの横断歩道の信号の色を明確には覚えていないのですが、タクシーの運転手は「青信号で走行していた」とし、私の信号無視を主張しています。損害保険会社は自賠責保険で示談にしようとしていますが、自賠責で十分な補償が受けられるでしょうか。【福井・T生】

A

ほかよりも有利な結果に 過失の減額を考慮した際

 自賠責で納得のいく補償が受けられるかどうかについて、今回問題になるのは過失割合です。今回の事故のように歩行者が被害者の自動車事故は、被害者の過失割合は非常に小さいのが一般です。ましてや信号のある横断歩道上の事故では、酒に酔っていたとしても青信号で渡っていたならば、余程の特異の理由がない限り、過失割合はゼロとなります。仮に歩行者が黄信号で横断を開始し、一方、タクシーが赤で進入した場合、あるいは歩行者が赤で横断開始し、タクシーも赤で進入した場合などでも、歩行者の過失割合はせいぜい10~20%程度です。しかし、タクシーのほうが青信号で走行し、歩行者が赤信号で横断していたときは、…

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