『基本手当』の労働実務相談Q&A

2024.03.12 【雇用保険法】

受給期間を延長か? 起業する準備段階でも

キーワード:
  • 基本手当
  • 起業
Q

 退職する従業員がいます。起業が理由ですが、まだ準備中で、時間もかかりそうとのことです。退職に際し雇用保険の説明もしており、受給の延長措置があったと思いますが、準備中でも対象ですか。【京都・H社】

A

対象になるが時期へ注意も

 基本手当には、いつまでなら受け取れるという受給期間があります(雇保法20条)。原則は離職日の翌日から1年で、延長できるケースもあります。

 その1つが、起業など事業等を開始した場合の特例申請です(法20条の2)。延長できるのは、起業等から休廃業までの期間で、最長3年です。つまり、原則の受給期間と合わせて最長…

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2023.06.20 【雇用保険法】

給付日数へ影響? 休職期間があったなら

キーワード:
  • 休職
  • 基本手当
  • 退職
  • 離職
Q

 当社に約10年間勤めていた労働者が退職する運びとなりました。準備を進めていた際、数カ月ほど休職期間があったことを知りました。その期間を加味すると、実際に働いた期間は10年を下回りそうです。雇用保険の基本手当を受給できる日数は、加入していた期間が10年以上かどうかで日数に差があったと思いますが、休職期間は影響するのでしょうか。【愛知・H社】

A

算定基礎期間はカウント対象に

 基本手当を受給するには、原則、離職の日以前2年間の算定対象期間に被保険者期間が通算12カ月以上あることが必要です(雇保法13条)。算定対象期間は、同期間内に疾病や負傷などで引き続き30日以上賃金を受けなかった期間があるときは、その日数分、延長されることになります(上限4年)。被保険者期間は、賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合80時間以上ある)月を1月と数えます。…

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2023.05.12 【雇用保険法】

離職票の希望なしに? 本人に意向確認できず 手続き遅れると心配が

キーワード:
  • ハローワーク
  • 基本手当
  • 退職
Q

 従業員の退職手続きを進めるときに、あまり考えず離職票を発行してもらってきました。交付の有無等を本人に確認できるまで手続きを放置すれば問題が出てくる可能性もありそうです。手当を受給しきれなかったなどという事態になったとき、何らか責任を負うのでしょうか。【高知・G社】

A

求職申込み自体可能で

 退職した人が雇用保険から失業時の基本手当を受けようとするとき、現在は離職票を持ってハローワークに行く必要があります。

 退職時の手続きとして、事業主は、退職日の翌日から起算して10日以内に、離職証明書等の書類とともに雇用保険の被保険者資格喪失届を、管轄ハローワークに提出するのが原則です(雇保法7条、雇保則7条)。退職する人が…

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2023.03.14 【雇用保険法】

半日勤務も対象か? 賃金支払基礎日数へ計上

キーワード:
  • アルバイト
  • 基本手当
  • 離職
Q

 アルバイトの従業員がこのたび離職することになりました。雇用保険に加入していたため、基本手当の受給を考えているようです。ただ、2月は、もともとシフトに入る日が少なく、そのうえ体調不良で半日勤務となった日もあります。被保険者期間の計算に影響が出そうですが、この日は賃金支払基礎日数に含むのでしょうか。【佐賀・U社】

A

1時間出勤でもカウントをする

 基本手当は、原則、離職日以前2年間に被保険者期間が12カ月以上あると受給できます(雇保法13条)。

 被保険者期間は応当日方式で考えます。資格喪失日の前日(離職日)からさかのぼって1カ月ごとに区切り、各期間の賃金支払基礎日数が11日以上の場合に1カ月とします。…

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2022.10.13 【雇用保険法】

基本手当は返還が必要か 出戻り従業員を雇用なら

キーワード:
  • 基本手当
Q

 半年前に退職した従業員に連絡を取ったところ、再就職に苦労しているようです。現在人員不足であるため、当社でもう一度働かないか声をかけようと考えています。ただ、雇用保険の基本手当を受給中であり、雇用した場合に不正受給とならないか心配です。【岩手・J社】

A

就業促進手当と異なり可 循環的離職者に注意して

 基本手当の支給を受けるには、原則、被保険者期間が12カ月以上(特定受給資格者などに該当する場合は6カ月)あるなどの要件を満たさなければなりません。受給に際しては、公共職業安定所へ出頭し求職の申込みをしたうえで、失業の認定を受ける必要があります(雇保法15条)。

 支給されないケースについて、雇保則などで要件をみても、離職前の事業主に再び雇用された場合というものが見当たりません。これは、失業中に常用雇用等以外の形態で就業したときに支給される就業手当や、支給残日数がある程度ありながらも早期に安定した職業に就いた場合に受けられる再就職手当などとは異なります。…

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