『妊産婦』の労働実務相談Q&A

2023.08.07 【労働基準法】

軽易業務へ転換か すでに時間外を免除 妊婦

キーワード:
  • 女性及び年少者関係
  • 妊産婦
Q

 まだ産休に入る前の妊娠中の女性がいます。数カ月前に時間外労働の免除の請求があったため、現在は残業をさせていません。そのうえで先日、軽易な業務への転換を求める請求がありました。希望に沿える業務が存在し前向きに検討中ですが、確認の意味も込めて、免除請求と転換請求は同時にすることができるのでしょうか。【香川・A社】

A

双方行うこと妨げずと通達

 労基法では、妊産婦等に対する保護規定を定めています。そのうちの一つに、妊婦(産婦は対象外)が請求した場合に軽易な業務へ転換させるというものがあります(法65条3項)。軽易業務の種類などについて規定はありませんが、妊婦から請求があったときに、原則として請求した業務に転換させる趣旨とされています。ただし、新たに軽易業務を創設して与える義務まで課したものではありません(昭61・3・20基発151号)。…

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2021.08.09 【雇用機会均等法】

妊婦へ配慮どこまで 就業規則に規定なし

キーワード:
  • 妊産婦
Q

 妊娠中の従業員から通勤時の電車が混雑してきたので何らか配慮してほしいという要望がありました。就業規則等には具体的な規定はありません。どこまで応じるべきなのでしょうか。【大阪・A社】

A

通勤経路などの変更も含む

 均等法13条に基づき、妊産婦に対して、事業主には一定の措置を講ずべき義務が定められています。指針(平9・9・25労働省告示105号)により講ずべき措置には、3パターンあります。妊娠中の通勤緩和、妊娠中の休憩、妊娠中・出産後の症状等に対応する措置です。原則として、…

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2020.05.07 【雇用機会均等法】

妊産婦の出社は?

キーワード:
  • ショート実務相談Q&A
  • 妊産婦
  • 新型コロナウイルス
Q

 妊娠中の女性から、新型コロナの影響で出社を見合わせたいという相談を受けたとき、会社として当然応じるべきと思っていたのですが、どうなのでしょうか。

A

均等法13条では、母性健康管理措置に関する事項を規定しています。事業主は、その雇用する女性労働者が法12条の保健指導または健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければならない、としています。…

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2018.12.07 【労働基準法】

妊産婦に残業どこまで 業務軽減の希望あるが 本人のみ対応可能な業務で

キーワード:
  • マタハラ
  • 女性及び年少者関係
  • 妊産婦
Q

 ベテラン女性社員が、第1子を妊娠中です。管理職ではありませんが、現在、重要案件を担当しています。高齢出産の部類に属し、本人は業務軽減を希望している様子です。本人しか対応できないプレゼンテーション等が発生した場合、どこまで時間外等の対応を要請できるのでしょうか。【大分・K社】

A

同意あれば一部免除も可

 出産前の時期から、順に確認していきましょう。妊産婦(妊娠中または産後1年を経過しない女性)を対象とする時間外・休日労働の制限は、本人の請求が前提です(労基法66条)。「時間外・休日労働のみの請求、深夜業についてのみのもの、それぞれについての部分的なものも認められる」とされています(昭61・3・20基発151号)。

 ですから、本人が「原則として時間外・休日労働の免除」を求めていても、…

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2017.09.20 【労働基準法】

妊婦の土曜出勤免除か 法定外休日に出勤命令 「3割5分増」は日曜日

キーワード:
  • 女性及び年少者関係
  • 妊産婦
Q

 業務上の都合で、やむを得ず土曜の休日出勤を命じました。課全員の出社を求めましたが、妊娠5カ月の女性従業員から、「休日出勤の免除」請求がありました。当社では3割5分増しの割増賃金を支払う法定休日は日曜と定めています。法定外休日の土曜についても、「出勤義務のない休日と定めている以上」、出勤命令は出せないのでしょうか。【福岡・Y社】

A

法で制限ないが配慮を

 妊産婦が請求した場合、時間外・休日・深夜労働を命じることができません。これは、人事労務担当者なら常識です。しかし、「休日」に法定外が含まれるのかと不意打ちで質問されると、面食らう人もいるでしょう。

 条文(66条2項)をみると、…

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