『時間外労働』の労働実務相談Q&A

2024.08.30 【労働基準法】

有効期間1年未満で良い? 36協定の記載事項 対象期間とは異なるか

キーワード:
  • 36協定
  • 労働時間関係
  • 時間外労働
Q

 時間外・休日労働(36)協定の有効期間が、1年よりも短いケースでも受理されるのでしょうか。対象期間と有効期間は1年固定とばかり思っていたのですが、有効期間の考え方に変更があったということなのでしょうか。【北海道・S社】

A

3カ月ごとに見直しも

 36協定の「対象期間」は、法36条の規定により時間外・休日労働させることができる期間をいい、1年間に限られます。時間外・休日労働の上限が年単位で規制され、特別条項の発動回数も年単位で考える必要があります。

 これに対して「有効期間」は、当該協定が効力を有する期間を指します。期間は…

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2024.06.18 【労働基準法】

深夜労働を制限可? 管理監督者に対しても

キーワード:
  • 労働時間関係
  • 時間外労働
  • 管理監督者
Q

 繁忙期ではあるものの、仕事を抱え込みやすい性格ということもあるためか、遅くまで仕事をしている管理監督者がいます。業務内容の見直しなどもしつつ、健康面を考え深夜労働をもう少し減らすよう制限をしたいと思うのですが、管理監督者性を否定する要素となるでしょうか。【新潟・S社】

A

過重労働防止の観点等からなら

 管理監督者に該当する者については、労働時間、休憩、休日の規定を適用しないとしています(労基法41条2号)。時間外・休日労働をさせても割増賃金を支払う必要はありません。ただし、同条は深夜業の規定の適用を排除していないため、深夜労働に対する割増賃金は発生します(昭23・10・14基発1506号)。

 管理監督者性の判断要素の1つとして、…

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2024.04.26 【労働基準法】

災害対象だがどう違う? 建設業で時間外上限規制

キーワード:
  • 労働時間関係
  • 時間外労働
  • 災害
Q

 令和6年4月から建設業も原則的な時間外労働の上限規制の適用を受けるようになりましたが、災害時の復旧等は例外が認められています。災害関係では行政官庁の許可による時間外労働も認められていますが、両者はどのような違いがあるのでしょうか。【和歌山・S社】

A

人命確保等急務なら33条 専用の様式による届出を

 建設業では、災害時における復旧および復興の事業について、当分の間上限規制の例外を認めています(労基法附則139条)。専用の様式(様式9号の3の2または9号の3の3)で届出をすると、…

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2024.02.28 【健康保険法】

残業多くて8.8万超? 「適用拡大」の対象か

キーワード:
  • 時間外労働
Q

 令和6年10月からの適用拡大ですが、週20時間以上の所定労働時間に関しては、場合によっては実態をみるというルールがあったはずです。報酬額が8.8万円の要件ですが、これも月によって変動があるというときは実態をみるということになるのでしょうか。【香川・T社】

A

2カ月間実績みることも 時間外部分を含めて判断

 週所定労働時間については、「事業主等に対する事情の聴取やタイムカード等の書類の確認を行った結果、残業等を除いた基本となる実際の労働時間が直近2月において週20時間以上である場合で、今後も同様の状態が続くことが見込まれるときは、当該所定労働時間は週20時間以上であることとして取り扱う」(平28・5・13保保発0513第1号など)などという取扱いが示されています。

 新たに被保険者となるのは企業規模を含む4要件を満たしたものです。要件の1つに、報酬(最低賃金法4条3項各号に掲げる賃金に相当するものとして厚生労働省令で定めるものを除く)について、…

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2024.01.16 【労働基準法】

上限規制いつ適用? 猶予期限またぐ36協定

キーワード:
  • 36協定
  • 労働時間関係
  • 時間外労働
Q

 当社は建設業で、時間外労働の上限規制の猶予がまもなく終わります。現在の時間外・休日労働(36)協定は1月に締結したばかりですが、有効期間の途中でも再締結することが必要なのでしょうか。また、各労働者ごとにみるとされている複数月平均80時間未満などの適用については、どうでしょうか。【長野・S社】

A

4月1日以降に締結をしてから

 時間外労働の上限規制は、建設事業や自動車運転の業務などは適用が猶予されていましたが、令和6年3月31日に終わります。

 建設事業では、災害の復旧・復興の事業を除き、原則どおりの適用となります。特別条項付きでも、…

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