『残業』の労働実務相談Q&A

2024.11.11 【健康保険法】

遅延損害金に保険料!? 残業代計算で誤り発生

キーワード:
  • 残業
  • 残業代
Q

 残業代計算で誤りがあり、再計算して支払うことにしました。従業員は、支給が遅れた分、遅延損害金が発生するのではないかといいます。仮に、遅延損害金を支払うと、社会保険料の計算において、報酬等という扱いになるのでしょうか。【千葉・I社】

A

労働の対償外と判断も

 報酬や賞与となるのは、労働者が労働の対償として受けるという条件を満たす必要があります(健保法3条5、6項)。

 労働の対償でないものとして、従業員が立て替えた旅費(出張旅費に関して、昭32・8・6保文発6737号)や会社が恩恵的に支給した見舞金(昭18・1・27保発303号)などがあるとされています。

 一括支給した遅延損害金は労働の対償といえず、…

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2024.10.30 【育児・介護休業法】

残業の打診もできないか 介護理由に免除したら

キーワード:
  • 残業
Q

 突発的な受注が増えたため残業を命じることになった部門の従業員から、介護が必要な家族がいるため残業を免除してほしいといわれました。会社は請求を認めると、この間は一切残業させることはできないということなのでしょうか。なお、規定では、残業の免除は、1カ月前までに請求するよう規定していました。【愛知・R社】

A

意向確認すること自体可 法定請求期間は1カ月前

 育児介護を理由とした所定外労働の制限の請求手続き等は、育児介護休業規程等に記載されるべきものです(両立指針)。

 所定外労働の制限(育介法16条の9)は、要介護状態にある対象家族を介護する場合に対象になります。対象家族は、配偶者、父母、子、配偶者の父母並びに父母および子に準ずる者(祖父母、兄弟姉妹および孫)です。要介護状態は、介護保険制度の要介護状態とイコールではありません。いわゆる残業の免除を請求する際は、開始予定日の1カ月前までにしなければならないとしています(2項)。通達(平28・8・2雇児発0802第3号)で、…

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2023.06.30 【育児・介護休業法】

早出残業の取扱いは? 時間外とイコールか 就業規則に繰上げ規定

キーワード:
  • 割増賃金
  • 残業
Q

 先日、当社で「早出残業」が発生しました。その日の残業時間を記録する方法として、2つの案が出ています。1つは、早出の時間をそのまま時間外として計上する方法、もう1つは、勤務を変更して繰り上げた形としてみる方法です。ともに割増賃金を支払うとき、両者を比較することにあまり意味がないのでしょうか。【兵庫・Z社】

A

1日8時間超をカウント

 東京労働局「しっかりマスター労働基準法 割増賃金編」には、概要次のQ&Aがあります。「午前9時から午後6時まで(休憩1時間)を勤務時間としていますが、掃除当番に当たる者を交代で午前8時に出勤させたケースです。『早出残業』として午前8時から9時までを時間外労働として考えれば良いでしょうか」、という問いに対して、…

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2021.10.01 【労災保険法】

責任果たすためすべきことは 過労死防止図る上で 兼業者に対する残業命令

キーワード:
  • 副業・兼業
  • 残業
Q

 政府が副業推進に向け旗振り役を務めるなか、当社も兼業を届出制に改めました。現場の管理者のなかには、「ダブルワーカーに対して、残業命令を出しにくくなった」とこぼす人もいます。しかし、業務繁忙期に、兼業者だけ早帰りさせると、不公平感を生みます。会社として、過労死等の責任を回避するために、労務管理上、どのような点に注意すべきでしょうか。【茨城・F社】

A

自己管理行うよう指示を

 ダブルワーカーの労働時間管理に関しては、令和2年9月改定の「副業・兼業ガイドライン」の中で「簡便な管理モデル」が紹介されています。

 本業の法定外労働時間と副業の労働時間(所定労働時間+所定外労働時間)について、両者の合計が時間外上限規制(単月100時間未満、複数月80時間以内)を超えない範囲内で上限を設定します。本・副業の事業場は、この上限の範囲内であれば、他事業場での時間外労働の多寡に関係なく、残業を命じることができるというものです。…

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2021.09.13 【育児・介護休業法】

休日労働の制限は? 残業を回避したはずが

キーワード:
  • 残業
  • 法定休日
Q

 奥さんが第二子を妊娠した同僚と、今後残業をする・しないという話をしました。残業がなくなっても休日出勤を命じられたら、という話になりよく分からなくなりましたが、法的にはどうなっていますか。【青森・M生】

A

「所定外」は免除対象に

 女性に関して、妊産婦(妊娠中または産後1年を経過しない女性)は、本人の請求により時間外の制限がありますが、条文(労基法66条)に休日に労働させてはならない、と規定しています。もっともここでいう休日は法定休日と解されます。

 育介法では、…

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