『特別条項』の労働実務相談Q&A

2022.09.12 【労働基準法】

予見可能で特別条項は? ボーナス商戦の例あるが

キーワード:
  • 36協定
  • 労働時間関係
  • 特別条項
Q

 36協定の特別条項ですが、発動の例として「ボーナス商戦」などがありました。これ自体、例年予定しているものとして予見可能のように思います。条文をみると、通常予見することのできない場合に限度時間を超えることがあるように読めますが、どのように考えればいいのでしょうか。【福井・F社】

A

一時的・突発的でも発動 予算決算業務も対象含む

 時間外労働には原則として月45時間や年360時間の上限がありますが(労基法36条4項)、これを超えることができる例外もあります。通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合です(同条5項)。ただし、例外の特別条項による場合も1カ月について労働時間を延長して労働させることができる時間は、月100時間未満の範囲内に限ります。1年間の上限もあり、年720時間を超えない範囲内に限られます。100時間未満に関しては、休日労働も含みます(同条6項2号)。

 臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合の「事由」は、…

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2020.08.27 【労働基準法】

特別条項の発動時点いつ 月30時間と協定したら

キーワード:
  • 36協定
  • 労働契約関係
  • 特別条項
Q

 当社では従来から月30時間を上限に時間外・休日労働(36)協定を締結してきました。念のため特別条項を締結して、30時間を超えたときに特別条項の発動手続きを取っていました。特別条項は年6回までと定められましたが、発動・カウントの方法はどのように考えればいいのでしょうか。【長野・N社】

A

協定上の限度超みる 年6回に収める必要

 36協定では、1日、1カ月および1年のそれぞれの期間について労働時間を延長させることができる時間(法36条2項4号)を定めます。延長させる時間は、限度時間(月45時間、年360時間)を超えることはできません(同条4項)。

 2項で定める協定上の限度時間と、法で定める限度時間があることになります。

 特別条項の発動が1年以内に6カ月以内に限られるのは、…

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