『老齢基礎年金』の労働実務相談Q&A

2023.11.29 【厚生年金保険法】

繰り上げてから再就職? どのような不利益及ぶか

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  • 定年
  • 老齢厚生年金
  • 老齢基礎年金
Q

 定年退職後は再雇用を希望せず退職する予定の従業員がいます。年金を繰り上げる予定といいますが、もしも働く気になったら求人に応募するかもしれないと話していました。働く気があるなら繰り上げるべきではなさそうとは思いつつ、繰り上げてから働くときどのような不利益が及ぶのでしょうか。【京都・T社】

A

65歳前は一部繰上げに 在職老齢年金の適用あり

 繰上げ請求した後に再就職して厚生年金の被保険者となった場合等も、賃金等に応じて年金の全部または一部が支給停止されます。 支給停止された年金は退職後も支給されません。

 年金を繰り上げると減額が生涯及びます。繰上げについては、…

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2023.10.30 【厚生年金保険法】

繰り下げた年金どうなる 在職中に死亡したら

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  • 老齢厚生年金
  • 老齢基礎年金
Q

 妻と年金の話をしていて、私(夫)が働いている間は、自分の年金を繰り下げようかと考えています。ただ、繰り下げている期間中に亡くなってしまったときに、繰り下げた年金はどうなるのでしょうか。【兵庫・I生】

A

他の受給権得て増率固定 遺族年金に反映されず

 老齢基礎(厚生)年金は、希望すれば、本来の受給開始年齢よりも遅い時期に受け取ることができます。繰下げ受給は、65歳から75歳になるまでの間に請求することができます。老齢基礎(厚生)年金は、一方のみを繰り下げることも可能です(日本年金機構「老齢年金ガイド 令和5年度版」など)。

 繰り下げることによって、受給権発生年月日から繰下げした月数ごとに0.7%年金額が増額されます。例えば、70歳時点では42%、75歳時点では84%増額されます(厚年令3条の5の2)。仮に、80歳まで年金を請求しなかったらどうなるでしょうか。過去5年分の老齢年金(75歳時点で計算した繰下げ受給額)が一括で支払われるとともに、申出を行った日の属する月の翌月から、75歳時点で計算した繰下げ受給額が支給されます(厚生労働省「年金制度の仕組みと考え方」)。…

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2021.10.28 【厚生年金保険法】

付加保険の仕組み教えて 定年退職後に妻が加入

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  • 定年
  • 老齢基礎年金
Q

 当社従業員がまもなく60歳定年を迎えますが、体調が思わしくないため、再雇用は選択せず、完全リタイアするというお気持ちのようです。ご本人の退職と同時に、奥さんが国民年金第1号被保険者となります。将来のことを考え、「付加年金の保険料も納めたい」とご相談を受けました。私としては初めてのケースですが、付加年金とはどういう仕組みなのでしょうか。【鹿児島・T社】

A

5年加入して終身支給 繰下げなら増額対象

 厚生年金の被保険者は、原則として、同時に国民年金の第2号被保険者となります。第2号被保険者に生計を維持されている配偶者(20歳以上60歳未満)は、国民年金の第3号被保険者となります(国年法7条)。

 しかし、厚生年金の被保険者が退職し、第2号被保険者でなくなれば、奥さんの第3号被保険者資格も喪失します。今後は第1号被保険者となり、保険料の納付義務も生じます。ちなみに、ご主人は60歳に到達するので、第1号被保険者への切替は不要です。

 奥さんが将来受け取る年金額を増やすため、付加年金制度の利用を検討されているということです。付加年金は、…

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2021.09.29 【厚生年金保険法】

基礎年金減る以外に損は 繰り上げて就労したとき

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  • 老齢基礎年金
  • 遺族厚生年金
  • 障害基礎年金
Q

 働きながら、老齢基礎年金を繰上げ受給するという記事を読みました(令3年8月15日付本誌2384号56ページ)。併給が可能ということですが、パートさん等から質問があった場合、得失について、どのように説明すればよいでしょうか。金額が減るというほかに、デメリットはないのでしょうか。【北海道・D社】

A

夫の遺族年金併給できず 障害基礎は受給権なし

 年金の受給権を複数得た場合、基本的には選択となります。しかし、老齢基礎年金の繰上げ受給については「取り返しがつかない」ケースもあります。特に女性は不利益が大きい場合があるので、注意が求められます。

 よく聞く話が、遺族年金に関する問題です。老齢基礎年金と遺族厚生年金は、年金の支給事由が異なるので、併給調整の問題が生じます。国年法の本則(20条)では、…

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2021.08.18 【厚生年金保険法】

繰上げと就労の関係は? 減額率減って有利と聞く

キーワード:
  • 老齢厚生年金
  • 老齢基礎年金
Q

 まもなく60歳になるパートさんと話をしていて、年金の繰上げ・繰下げが話題となりました。「そういえば、繰上げ率が以前より、有利になると聞きました」と私が指摘したところ、ご本人が強い関心を示されました。しかし、この方は60歳到達後も、継続して働くおつもりのようです。繰上げと就労の関係は、どうなっているのでしょうか。【和歌山・D社】

A

老齢厚生年金に影響なし 基礎年金は1年で24%減

 老齢基礎・厚生年金の受給開始年齢は、原則65歳に定められていますが、選択により繰上げ・繰下げが可能です。

 令和4年4月から、その仕組みの一部が変わるので、受給間近の人の関心を引いているようです。繰下げについては、受給開始年齢の上限が、現行の70歳から75歳に延長されます。一方、繰上げ制度に関しては…

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