『農業』の労働実務相談Q&A

2022.08.12 【労働基準法】

加工販売は適用除外に? 農業・水産業の事業 労働時間や休日などどうか

キーワード:
  • 労務一般関係
  • 農業
Q

 顧問先に農業関係の事業場があります。労働時間等に関して適用を除外していますが、当該事業場の従業員であれば、加工・販売などでもすべて除外されるのでしょうか。【福島・N社労士】

A

実態から部門で別扱いも

 農業または水産業(以下、「農業等」)の事業に従事する労働者は、労基法の「この章(4章)、6章および6章の2で定める労働時間、休憩および休日に関する規定」の適用がありません。4章は、労働時間、休憩、休日や年休、6章は年少者、6章の2は妊産婦等の規定です。適用がないのは労働時間等に関する規定なので、たとえば、「休暇」に関する規定は適用されます。

 適用を除外する趣旨として、「この種の事業がその性質上天候等の自然条件に左右されるため、法定労働時間および週休制になじまない」ことを挙げています(労基法コンメンタール)。ちなみに、…

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2020.01.31 【労働基準法】

割増賃金発生するか 農業法人へ派遣で 労働時間の適用ないが

キーワード:
  • 割増賃金
  • 派遣
  • 賃金関係
  • 農業
Q

 当社は派遣業を営んでおり、このたび農業法人からの引合いがありました。農業の場合、労働時間に関する規定の適用がないといわれるので、派遣先の立場からいえば割増賃金が発生しないと思います。しかし、派遣社員は当社で雇用する労働者なので、適用除外の対象になるのか不安です。どのような考え方なのでしょうか。【長野・S社】

A

「先」の業種みて判断する

 労基法は41条で、「労働時間に関する規定の適用除外」を定めています。管理監督者が代表例ですが、「農・水産業に従事する者」も対象とされています(同条1号)。業務の性質上、「天候等の自然的条件に左右されるため、法定労働時間等の規定になじまない」のが、その理由とされています(労基法コンメンタール)。

 農業とは、労基法別表第1の6号「土地の耕作もしくは開墾または植物の栽植、栽培、採取(以下略)」に該当する事業を指します。「農業」という看板を掲げていても、…

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