『雇用契約』の労働実務相談Q&A

2021.09.28 【労働基準法】

転職決まり法的な問題は 懲戒解雇される心配が!?

キーワード:
  • 労務一般関係
  • 転職
  • 雇用契約
Q

 ヘッドハンティングにより、他社から高度専門技術者を引き抜く計画です。好条件を提示し、本人の合意はほとんど取り付けました。しかし、他社の方でも優秀人材の流出を警戒しているようで、以前、上司から「在職中に、他社と雇用契約を結んだら、懲戒解雇する」などといわれたと心配しています。当社としては、転職の約束を確実にするために契約を結びたいのですが、「在職中の契約」は、本当に法律的に問題があるのでしょうか。【千葉・S社】

A

効力発生するのは入社日 除外認定に「他社就労」

 転職の際、前の会社を辞めた翌日から、新しい会社で働くというのは、よくある話です。この場合、退職願を提出(一般には2週間前)する前に、「採用」の確約を取っているはずです。

 一方で、労基法の解雇予告の除外認定基準(昭23・11・11基発1637号)では、「他の事業場へ転職した場合」、即時解雇可能としています。このため、ご質問にある「他社の上司」は、「他社と雇用契約を結んだら、懲戒解雇できる(退職金を支払う必要もない)」と考えておられるようです。

 入社(転職)の約束を取り付けてから、実際に他社で働き始めるまでの間、…

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2020.11.20 【労働契約法】

契約期間長期化すべき? 2カ月から半年へ 経営状況の変化受けて

キーワード:
  • パート
  • 雇用契約
Q

 新規顧客の短期需要に応じるため、2カ月契約でパートを雇用しました。しかし、その後、安定的に注文契約が継続し、その数量も順調に増加傾向にあります。パートの方から、契約期間の長期化を望む声もあり、半年単位等に変更する案も浮上しています。役員の方から、総務課として意見を表明するよう求められましたが、どのように説明すると良いでしょうか。【福井・A社】

A

使用予定と一致望ましい

 契約期間の長短について、労契法では「使用する目的に照らし、必要以上に短い期間とすることのないよう」配慮を求めています(17条2項)。

 スポット的な需要であれば、1日、1週間といった契約も、もちろん、可能です。しかし、「雇止めに関する紛争の端緒となる契約更新の回数そのものを減少させ、紛争の防止に資する」(平24・8・10基発0810第2号)ためには、使用予定期間と契約期間を一致させるのがベターです。…

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2018.02.13

公休日に資格取得? 4月2日から勤務開始

キーワード:
  • 健康保険法
  • 雇用契約
Q

 カレンダーをみると4月1日は日曜日(当社の公休日)でした。正社員に関して、1日入社の被保険者資格取得日は、就労を開始する2日にずれるのでしょうか。【静岡・E社】

A

契約初日の「1日」から

 健保法35条や厚年法13条では、適用事業所に使用されるに至った日から資格を取得するとしています。使用される日とは、事実上の使用関係が発生した日とされています(昭3・11・17社保発751号)。

 通常、雇用契約開始日は、勤務開始日と一致すると考えられますが、一致しない場合、報酬の支給開始を参考に事実上の使用関係が発生した日を決定します。…

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