『労働者派遣法』の労働実務相談Q&A

2019.10.25

賃金情報どこまで提供? 均衡・均等方式採用で 生のデータだと抵抗が

キーワード:
  • 労働者派遣法
Q

 当社では、製造ラインの一部で派遣労働者を受け入れています。令和2年4月施行の改正法によれば、当社(派遣先)は賃金等に関する情報を人材ビジネス会社(派遣元)に提供する必要があるようです。派遣元会社を信頼しないわけではないですが、「生の賃金データ」提供には抵抗があります。たとえば、「業界の相場」等のデータでは義務を果たしたことにならないのでしょうか。【熊本・I社】

A

比較対象労働者のみ必要

 改正派遣法のセールス・ポイントは、「同一労働同一賃金」の確保です。派遣元は「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」のいずれかを選択し、法所定の措置を講じる必要があります。

 一方、派遣先も「情報の提供」等の義務を負います(派遣法26条7項)。派遣元が派遣先均等・均衡方式を選択する場合、…

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2019.10.13

退職金の支払い方法は? 均等・均衡待遇義務化で

キーワード:
  • 労働者派遣法
Q

 長年、派遣で働いてきましたが、来年から派遣法が大きく変わると聞きます。知り合いの話では、「派遣社員にも、退職金が支払われる」ということのようです。どのような形で、支払いが義務付けられるのでしょうか。【静岡・W子】

A

制度なければ賃金上乗せ 中退共に加入する方法も

 令和2年4月から改正派遣法が施行されますが、その目玉が「同一労働同一賃金」の実現です。派遣元は、次のいずれかの方法で均等・均衡待遇を確保する義務を負います。

① 派遣先の労働者との均等・均衡による待遇改善(直接比較方式)
② 労使協定に基づく一定水準を満たす待遇決定による待遇改善(労使協定方式)

 本欄では、法律で一定の退職金相当の支払い基準を定める②労使協定方式について、ご説明します。…

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2019.09.13

「同一賃金」体系どうなる 派遣料金の額にも影響か

キーワード:
  • 労働者派遣法
Q

 当社は製造業で派遣労働者を多数受け入れていますが、令和2年4月から改正派遣法が施行されます。法律で細かな賃金水準が決められ、それを順守する必要があると聞きます。このため、派遣料金の引上げが予想されるといいますが、具体的にどのような仕組みに変わるのでしょうか。【長野・G社】

A

派遣先と比較か労使協定 「協定方式」は基準額公表

 派遣法の改正は「働き方改革の一環」で、「同一労働同一賃金」の実現が重要課題として挙げられています。

 派遣社員に対する「同一賃金」が実現されているか否かは、「派遣先の通常の労働者」を基準として判断します。派遣元は、次のいずれかの方式を選択します。

 ① 派遣先の労働者との均衡・均等による待遇改善(直接比較方式)…

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2019.09.06

受入れ先ごと料金決定か 労使協定方式を採用 地域水準が賃金に影響

キーワード:
  • 労働者派遣法
Q

 当社では、近隣各県に支社・営業所を設けていて、それぞれ派遣労働者を受け入れています。改正派遣法により、派遣元は「同一労働同一賃金」の実現を図る必要があり、その一つの方法として「労使協定方式」が示されています。協定で定める賃金には、地域の賃金水準が反映されるといいます。今後、派遣料金の改定を行う際は、支社・営業所ごとに交渉する形になるのでしょうか。【大阪・A社】

A

「先」の近隣支店で一括も

 派遣元は、均衡・均等待遇の実現のため、①派遣先労働者との比較による待遇改善、②労使協定に基づく待遇改善のいずれかの方法を選択します(本紙令元・8・19付3221号16面)。

 労使協定方式による場合、「派遣先の事業所その他派遣就業の場所の所在地を含む地域において派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する一般の労働者(略)の平均的な賃金」以上の額を支払う必要があります(派遣則25条の9)。…

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2019.08.05

派遣先ごと使い分け? 均衡・均等待遇の決定

キーワード:
  • 労働者派遣法
Q

 派遣労働者の賃金など待遇の改善に関して、派遣先の労働者と比較する方法、派遣元で労使協定を締結する方法の2つがあるといいます。派遣先によって、使い分ける方法は認められるのでしょうか。【岡山・T社】

A

職種転換など「例外」に限る

 労使協定方式について定めた派遣法30条の4では、協定の対象労働者の範囲などを定めるとしています。定める事項として、…

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