『パートタイム労働法』の労働実務相談Q&A

2019.06.06

有期雇用と比較するのは 同一労働同一賃金を検討 「短時間」は通達で解釈あり

キーワード:
  • パートタイム労働法
Q

 上司からいわれ、「同一労働同一賃金」について色々と研究しています。パート・有期雇用労働法の解釈例規をみると、パート(短時間労働者)については「誰が比較対象になるのか」細かな説明が付されています。一方、有期雇用労働者に関しては比較対象が明確ではありません。どのように考えたら良いのでしょうか。【神奈川・D社】

A

通常の労働者全てが対象

 パート・有期雇用労働法では、「通常の労働者との均衡のとれた処遇を図る」ため各種の規定を設けています。「通常の労働者」という文言が、多くの条文に登場します。

 しかし、それぞれの条文の性格・目的に応じて、内容に微妙な差異があります。

 ご質問にある「パートの比較対象」は、2条(定義)に関するものです。解釈例規(平31・1・30雇均発0130第1号)では、図表も用いて細かく解説しています。

 通常の労働者については…

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2019.04.11

「正社員同視」する条件は 有期雇用社員の均等待遇

キーワード:
  • パートタイム労働法
Q

 2020年度から、パート・有期雇用労働法が施行されます(中小は1年遅れ)。パートと有期雇用労働者の規定が統合されたのに合わせ、新たに「正社員と同視すべき有期雇用労働者」というグループが生まれると聞きます。どのような条件を満たせば「同視すべき」と判断されるのでしょうか。【福岡・K社】

A

職務内容や配転等で判断 法改正前の考え方を踏襲

 現在(改正前)、パート(短時間労働者)については均衡待遇(パート労働法8条)、均等待遇(9条、いわゆる「正社員と同視すべきパート」が対象)の2種類の規定が存在します。一方、有期雇用労働者に関しては、均衡待遇(労契法20条)に関する規定が設けられているだけです。

 今回の改正では、…

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2019.03.29

正社員化の促進必要に? 有期雇用もパート法対象

キーワード:
  • パートタイム労働法
Q

 パート労働法がパート・有期雇用労働法に拡大されるのに合わせ、有期雇用労働者についても「正社員への転換を促進する」義務があると理解しています。当社では労契法に基づき、無期転換に関する規定を追加したばかりですが、転換時期を早める、待遇の向上を図るなど改めて制度を見直す必要があるのでしょうか。【和歌山・S社】

A

無期転換権5年とどう関係 「タダ無期」は対象外

 現在(改正前)のパート労働法では、パート(短時間労働者)を対象として「通常の労働者(正社員等)への転換を促進する」措置を講じるよう求めています。

 パート・有期雇用労働法は、平成32年4月1日(中小は1年の猶予)の施行ですが、それに伴い14条の適用範囲は有期雇用労働者にも広がります。講ずべき措置は、次の4種類のいずれかです。…

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2019.03.11

有期から代表選出か 就業規則変更の意見聴取

キーワード:
  • パートタイム労働法
Q

 パートやアルバイトの所定労働時間は、正社員と同じ人もいれば短い人もいます。共に有期契約であり就業規則は共通です。就業規則変更時は、有期でまとめて意見を聴けばいいのでしょうか。【千葉・I社】

A

短時間パートも意見反映を

 パートや有期雇用労働者の就業規則を変更する際も、事業場の過半数で組織する労組等の意見を聴く必要があります。これに加えて、パートの過半数を代表するものの意見を聴くのが望ましいとされています(パート法7条1項)。…

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2019.02.18

退職金どう扱う? 長期勤続パートに餞別

キーワード:
  • パートタイム労働法
Q

 当社では、正社員に退職金制度を設ける一方、長年勤務したパートの退職時に「餞別」を支払っています。パート法の扱いはどうなっていたでしょうか。「同一労働・同一賃金」の関係が気になります。【福井・I社】

A

努力義務の対象に

 通常の労働者と短時間労働者との不合理な待遇の禁止(パート法8条)は、全ての賃金を対象としています。また、法10条で職務の内容、職務の成果、意欲、能力または経験等を勘案し、賃金を決定するように努めるものとしています。…

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