労働安全衛生規則 第355条~第367条

【安衛則】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

このページでは労働安全衛生規則(安衛則) 第355条第356条第357条第358条第359条第360条第361条第362条第363条第364条第365条第366条第367条 を掲載しています。

(令和6年10月1日施行)

第二編 安全基準
第六章 掘削作業等における危険の防止
第一節 明り掘削の作業
第一款 掘削の時期及び順序等

(作業箇所等の調査)

第三百五十五条 事業者は、地山の掘削の作業を行う場合において、地山の崩壊、埋設物等の損壊等により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、あらかじめ、作業箇所及びその周辺の地山について次の事項をボーリングその他適当な方法により調査し、これらの事項について知り得たところに適応する掘削の時期及び順序を定めて、当該定めにより作業を行わなければならない。

 形状、地質及び地層の状態

 き裂、含水、ゆう水及び凍結の有無及び状態

 埋設物等の有無及び状態

 高温のガス及び蒸気の有無及び状態

(掘削面のこう配の基準)

第三百五十六条 事業者は、手掘り(パワー・シヨベル、トラクター・シヨベル等の掘削機械を用いないで行なう掘削の方法をいう。以下次条において同じ。)により地山(崩壊又は岩石の落下の原因となるき裂がない岩盤からなる地山、砂からなる地山及び発破等により崩壊しやすい状態になつている地山を除く。以下この条において同じ。)の掘削の作業を行なうときは、掘削面(掘削面に奥行きが二メートル以上の水平な段があるときは、当該段により区切られるそれぞれの掘削面をいう。以下同じ。)のこう配を、次の表の上欄に掲げる地山の種類及び同表の中欄に掲げる掘削面の高さに応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる値以下としなければならない。

地山の種類 掘削面の高さ(単位 メートル) 掘削面のこう配(単位 度)
岩盤又は堅い粘土からなる地山 五未満 九十
五以上 七十五
その他の地山 二未満 九十
二以上五未満 七十五
五以上 六十

 前項の場合において、掘削面に傾斜の異なる部分があるため、そのこう配が算定できないときは、当該掘削面について、同項の基準に従い、それよりも崩壊の危険が大きくないように当該各部分の傾斜を保持しなければならない。

第三百五十七条 事業者は、手掘りにより砂からなる地山又は発破等により崩壊しやすい状態になつている地山の掘削の作業を行なうときは、次に定めるところによらなければならない。

 砂からなる地山にあつては、掘削面のこう配を三十五度以下とし、又は掘削面の高さを五メートル未満とすること。

 発破等により崩壊しやすい状態になつている地山にあつては、掘削面のこう配を四十五度以下とし、又は掘削面の高さを二メートル未満とすること。

 前条第二項の規定は、前項の地山の掘削面に傾斜の異なる部分があるため、そのこう配が算定できない場合について、準用する。

(点検)

第三百五十八条 事業者は、明り掘削の作業を行なうときは、地山の崩壊又は土石の落下による労働者の危険を防止するため、次の措置を講じなければならない。

 点検者を指名して、作業箇所及びその周辺の地山について、その日の作業を開始する前、大雨の後及び中震以上の地震の後、浮石及びき裂の有無及び状態並びに含水、ゆう水及び凍結の状態の変化を点検させること。

 点検者を指名して、発破を行なつた後、当該発破を行なつた箇所及びその周辺の浮石及びき裂の有無及び状態を点検させること。

(地山の掘削作業主任者の選任)

第三百五十九条 事業者は、令第六条第九号の作業については、地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習を修了した者のうちから、地山の掘削作業主任者を選任しなければならない。

(地山の掘削作業主任者の職務)

第三百六十条 事業者は、地山の掘削作業主任者に、次の事項を行わせなければならない。

 作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。

 器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと。

 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視すること。

(地山の崩壊等による危険の防止)

第三百六十一条 事業者は、明り掘削の作業を行なう場合において、地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、あらかじめ、土止め支保工を設け、防護網を張り、労働者の立入りを禁止する等当該危険を防止するための措置を講じなければならない。

(埋設物等による危険の防止)

第三百六十二条 事業者は、埋設物等又はれんが壁、コンクリートブロツクへい、擁壁等の建設物に近接する箇所で明り掘削の作業を行なう場合において、これらの損壊等により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、これらを補強し、移設する等当該危険を防止するための措置が講じられた後でなければ、作業を行なつてはならない。

 明り掘削の作業により露出したガス導管の損壊により労働者に危険を及ぼすおそれのある場合の前項の措置は、つり防護、受け防護等による当該ガス導管についての防護を行ない、又は当該ガス導管を移設する等の措置でなければならない。

 事業者は、前項のガス導管の防護の作業については、当該作業を指揮する者を指名して、その者の直接の指揮のもとに当該作業を行なわせなければならない。

(掘削機械等の使用禁止)

第三百六十三条 事業者は、明り掘削の作業を行なう場合において、掘削機械、積込機械及び運搬機械の使用によるガス導管、地中電線路その他地下に存する工作物の損壊により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、これらの機械を使用してはならない。

(運搬機械等の運行の経路等)

第三百六十四条 事業者は、明り掘削の作業を行うときは、あらかじめ、運搬機械、掘削機械及び積込機械(車両系建設機械及び車両系荷役運搬機械等を除く。以下この章において「運搬機械等」という。)の運行の経路並びにこれらの機械の土石の積卸し場所への出入の方法を定めて、これを関係労働者に周知させなければならない。

(誘導者の配置)

第三百六十五条 事業者は、明り掘削の作業を行なう場合において、運搬機械等が、労働者の作業箇所に後進して接近するとき、又は転落するおそれのあるときは、誘導者を配置し、その者にこれらの機械を誘導させなければならない。

 前項の運搬機械等の運転者は、同項の誘導者が行なう誘導に従わなければならない。

(保護帽の着用)

第三百六十六条 事業者は、明り掘削の作業を行なうときは、物体の飛来又は落下による労働者の危険を防止するため、当該作業に従事する労働者に保護帽を着用させなければならない。

 前項の作業に従事する労働者は、同項の保護帽を着用しなければならない。

(照度の保持)

第三百六十七条 事業者は、明り掘削の作業を行なう場所については、当該作業を安全に行なうため必要な照度を保持しなければならない。

  • 広告
  • 広告

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。