高気圧作業安全衛生規則 第38条~第41条
このページでは高気圧作業安全衛生規則(高圧則) 第38条、 第39条、 第39条の2、 第39条の3、 第40条、 第41条 を掲載しています。
(令和5年4月1日施行)
第四章 健康診断及び病者の就業禁止
(健康診断)
第三十八条 事業者は、高圧室内業務又は潜水業務(以下「高気圧業務」という。)に常時従事する労働者に対し、その雇入れの際、当該業務への配置替えの際及び当該業務についた後六月以内ごとに一回、定期に、次の項目について、医師による健康診断を行なわなければならない。
一 既往歴及び高気圧業務歴の調査
二 関節、腰若しくは下肢の痛み、耳鳴り等の自覚症状又は他覚症状の有無の検査
三 四肢の運動機能の検査
四 鼓膜及び聴力の検査
五 血圧の測定並びに尿中の糖及び蛋白の有無の検査
六 肺活量の測定
2 事業者は、前項の健康診断の結果、医師が必要と認めた者については、次の項目について、医師による健康診断を追加して行なわなければならない。
一 作業条件調査
二 肺換気機能検査
三 心電図検査
四 関節部のエツクス線直接撮影による検査
(健康診断の結果)
第三十九条 事業者は、前条の健康診断(法第六十六条第五項ただし書の場合において当該労働者が受けた健康診断を含む。次条において「高気圧業務健康診断」という。)の結果に基づき、高気圧業務健康診断個人票(様式第一号)を作成し、これを五年間保存しなければならない。
(健康診断の結果についての医師からの意見聴取)
第三十九条の二 高気圧業務健康診断の結果に基づく法第六十六条の四の規定による医師からの意見聴取は、次に定めるところにより行わなければならない。
一 高気圧業務健康診断が行われた日(法第六十六条第五項ただし書の場合にあつては、当該労働者が健康診断の結果を証明する書面を事業者に提出した日)から三月以内に行うこと。
二 聴取した医師の意見を高気圧業務健康診断個人票に記載すること。
2 事業者は、医師から、前項の意見聴取を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を求められたときは、速やかに、これを提供しなければならない。
(健康診断の結果の通知)
第三十九条の三 事業者は、第三十八条の健康診断を受けた労働者に対し、遅滞なく、当該健康診断の結果を通知しなければならない。
(健康診断結果報告)
第四十条 事業者は、第三十八条の健康診断(定期のものに限る。)を行なつたときは、遅滞なく、高気圧業務健康診断結果報告書(様式第二号)を当該事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長に提出しなければならない。
(病者の就業禁止)
第四十一条 事業者は、次の各号のいずれかに掲げる疾病にかかつている労働者については、医師が必要と認める期間、高気圧業務への就業を禁止しなければならない。
一 減圧症その他高気圧による障害又はその後遺症
二 肺結核その他呼吸器の結核又は急性上気道感染、じん肺、肺気腫その他呼吸器系の疾病
三 貧血症、心臓弁膜症、冠状動脈硬化症、高血圧症その他血液又は循環器系の疾病
四 精神神経症、アルコール中毒、神経痛その他精神神経系の疾病
五 メニエル氏病又は中耳炎その他耳管狭さくを伴う耳の疾病
六 関節炎、リウマチスその他運動器の疾病
七 ぜんそく、肥満症、バセドー氏病その他アレルギー性、内分泌系、物質代謝又は栄養の疾病
2 事業者は、高圧室内業務請負人等又は潜水業務請負人等に対し、前項各号のいずれかに掲げる疾病にかかつているときは、医師が必要と認める期間、高気圧業務に従事してはならない旨を周知させなければならない。