東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則 第20条~第25条
このページでは東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(除染電離則) 第20条、 第21条、 第22条、 第23条、 第24条、 第25条 を掲載しています。
(令和5年4月1日施行)
第二章 除染等業務における電離放射線障害の防止
第五節 健康診断
(健康診断)
第二十条 事業者は、除染等業務に常時従事する除染等業務従事者に対し、雇入れ又は当該業務に配置替えの際及びその後六月以内ごとに一回、定期に、次の各号に掲げる項目について医師による健康診断を行わなければならない。
一 被ばく歴の有無(被ばく歴を有する者については、作業の場所、内容及び期間、放射線障害の有無、自覚症状の有無その他放射線による被ばくに関する事項)の調査及びその評価
二 白血球数及び白血球百分率の検査
三 赤血球数の検査及び血色素量又はヘマトクリット値の検査
四 白内障に関する眼の検査
五 皮膚の検査
2 前項の規定にかかわらず、同項の健康診断(定期のものに限る。以下この項において同じ。)を行おうとする日の属する年の前年一年間に受けた実効線量が五ミリシーベルトを超えず、かつ、当該健康診断を行おうとする日の属する一年間に受ける実効線量が五ミリシーベルトを超えるおそれのない者に対する当該健康診断については、同項第二号から第五号までに掲げる項目は、医師が必要と認めないときには、行うことを要しない。
(健康診断の結果の記録)
第二十一条 事業者は、前条第一項の健康診断(法第六十六条第五項ただし書の場合において当該除染等業務従事者が受けた健康診断を含む。以下「除染等電離放射線健康診断」という。)の結果に基づき、除染等電離放射線健康診断個人票(様式第二号)を作成し、これを三十年間保存しなければならない。ただし、当該記録を五年間保存した後又は当該除染等業務従事者に係る記録を当該除染等業務従事者が離職した後において、厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すときは、この限りでない。
(健康診断の結果についての医師からの意見聴取)
第二十二条 除染等電離放射線健康診断の結果に基づく法第六十六条の四の規定による医師からの意見聴取は、次の各号に定めるところにより行わなければならない。
一 除染等電離放射線健康診断が行われた日(法第六十六条第五項ただし書の場合にあっては、当該除染等業務従事者が健康診断の結果を証明する書面を事業者に提出した日)から三月以内に行うこと。
二 聴取した医師の意見を除染等電離放射線健康診断個人票に記載すること。
2 事業者は、医師から、前項の意見聴取を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を求められたときは、速やかに、これを提供しなければならない。
(健康診断の結果の通知)
第二十三条 事業者は、除染等電離放射線健康診断を受けた除染等業務従事者に対し、遅滞なく、当該除染等電離放射線健康診断の結果を通知しなければならない。
(健康診断結果報告)
第二十四条 事業者は、除染等電離放射線健康診断(定期のものに限る。)を行ったときは、遅滞なく、除染等電離放射線健康診断結果報告書(様式第三号)を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
(健康診断等に基づく措置)
第二十五条 事業者は、除染等電離放射線健康診断の結果、放射線による障害が生じており、若しくはその疑いがあり、又は放射線による障害が生ずるおそれがあると認められる者については、その障害、疑い又はおそれがなくなるまで、就業する場所又は業務の転換、被ばく時間の短縮、作業方法の変更等健康の保持に必要な措置を講じなければならない。