電離放射線障害防止規則 第41条の3~第41条の10

【電離則】
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(令和5年4月1日施行)

第四章 汚染の防止
第二節 事故由来放射性物質に係る汚染の防止

(事故由来廃棄物等処分事業場の境界の明示)

第四十一条の三 事故由来廃棄物等(除染則第二条第七項第二号イ又はロに掲げる物その他の事故由来放射性物質(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により当該原子力発電所から放出された放射性物質をいう。以下同じ。)により汚染された物であつて、第二条第二項に規定するものをいう。以下同じ。)の処分の業務を行う事業の事業者(以下この節において「処分事業者」という。)は、当該業務を行う事業場の境界を標識によつて明示しなければならない。

(事故由来廃棄物等取扱施設)

第四十一条の四 処分事業者は、密封されていない事故由来廃棄物等を取り扱う作業を行うときは、専用の作業施設を設け、その施設内で行わなければならない。

 第三条第四項及び第三十三条第二項の規定は、前項の作業施設(以下「事故由来廃棄物等取扱施設」という。)について準用する。

(事故由来廃棄物等取扱施設の構造等)

第四十一条の五 処分事業者は、事故由来廃棄物等取扱施設の内部の壁、床その他汚染のおそれがある部分については、次に定めるところに適合するものとしなければならない。

 気体又は液体が浸透しにくく、かつ、腐食しにくい材料で作られていること。

 表面が平滑に仕上げられていること。

 突起、くぼみ及び隙間の少ない構造であること。

 液体による汚染のおそれがある場合には、液体が漏れるおそれのない構造であること。

 処分事業者は、事故由来廃棄物等取扱施設について、粉じんによる汚染のおそれがあるときは、粉じんの飛散を抑制する措置を講じなければならない。

 処分事業者は、事故由来廃棄物等取扱施設について、その出入口に二重扉を設ける等、汚染の広がりを防止するための措置を講じなければならない。

(破砕等設備)

第四十一条の六 処分事業者は、事故由来廃棄物等取扱施設の外において、事故由来廃棄物等又は汚染物の破砕、選別、圧縮又は濃縮等を行うときは、次の各号に掲げる場合に応じ、それぞれ当該各号に定めるところに適合する設備を用いて行わなければならない。

 気体による汚染のおそれがある場合 気体が漏れるおそれのない構造であり、かつ、腐食し、及び気体が浸透しにくい材料を用いた設備

 液体による汚染のおそれがある場合 液体が漏れるおそれのない構造であり、かつ、腐食し、及び液体が浸透しにくい材料を用いた設備

 粉じんによる汚染のおそれがある場合 粉じんが飛散するおそれのない設備

 第三十三条第二項の規定は、破砕等設備(前項の設備及びその附属設備をいう。第四十一条の九において準用する第三十四条第一項において同じ。)について準用する。

(ベルトコンベア等の運搬設備)

第四十一条の七 処分事業者は、事故由来廃棄物等取扱施設の外において、事故由来廃棄物等又は汚染物を運搬するときは、第四十一条の九において準用する第三十七条第一項本文の容器を用いた場合、又は同項ただし書の措置を講じた場合を除き、次の各号に掲げる場合に応じ、それぞれ当該各号に定めるところに適合する設備を用いて行わなければならない。

 気体による汚染のおそれがある場合 気体が漏れるおそれのない構造であり、かつ、腐食し、及び気体が浸透しにくい材料を用いた設備

 液体による汚染のおそれがある場合 液体が漏れるおそれのない構造であり、かつ、腐食し、及び液体が浸透しにくい材料を用いた設備

 粉じんによる汚染のおそれがある場合 粉じんが飛散するおそれのない設備

 第三十三条第二項の規定は、ベルトコンベア等の運搬設備(前項の設備及びその附属設備をいう。第四十一条の九において準用する第三十四条第一項において同じ。)について準用する。

(埋立施設)

第四十一条の八 処分事業者は、事故由来廃棄物等又は汚染物を埋め立てるときは、外部と区画された構造であり、かつ、扉、蓋等外部に通ずる部分に、鍵その他の閉鎖のための設備又は器具を設けた埋立施設において行わなければならない。

 第三条第四項及び第三十三条第二項の規定は、前項の埋立施設について準用する。

(保護衣類等)

第四十一条の八の二 処分事業者は、事故由来廃棄物等を取り扱うことにより、事故由来廃棄物等の飛沫まつ又は粉末が飛来するおそれのあるときは、汚染を防止するために有効な保護衣類、手袋又は履物を備え、これらを当該事故由来廃棄物等を取り扱う作業に従事する労働者に使用させなければならない。

 処分事業者は、前項の作業の一部を請負人に請け負わせる場合であつて、事故由来廃棄物等の飛沫まつ又は粉末が飛来するおそれのあるときは、当該請負人に対し、汚染を防止するために有効な保護衣類、手袋又は履物を使用する必要がある旨を周知させなければならない。

(準用)

第四十一条の九 第三条第四項(第三十三条第三項において準用する場合に限る。)、第二十五条、第二十七条第一項及び第二項(第三十条第三項において準用する場合を含む。)、第二十八条、第二十九条、第三十条第一項、第二項及び第四項、第三十一条、第三十二条、第三十三条第一項及び第二項(第三十四条第二項及び第三十五条第二項において準用する場合を含む。)、第三十四条第一項、第三十五条第一項、第三十七条(第四項を除く。)並びに第三十八条から第四十一条の二までの規定は、処分事業者について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

第二十五条 放射性物質取扱作業室及び核原料物質を掘採する坑内 事故由来廃棄物等取扱施設
第二十七条第一項 放射性物質 事故由来廃棄物等
かん 子、ピンセツト等 スコツプ等
第二十八条 放射性物質が 事故由来廃棄物等が
放射性物質取扱作業室 事故由来廃棄物等取扱施設
第二十九条第一項 放射性物質取扱作業室内 事故由来廃棄物等取扱施設内
設備等 設備等(労働者が触れるおそれのある部分に限る。)
第三十二条第一項 検査しなければならない。 検査しなければならない。ただし、第四十一条の七第一項の規定により運搬するときは、この限りでない。
第三十二条第二項 第三十七条第一項本文の容器を用い、又は 第四十一条の七第一項の規定により運搬するとき、又は第四十一条の九において準用する第三十七条第一項本文の容器を用い、若しくは
放射性物質取扱作業室、貯蔵施設、廃棄のための施設又は他の管理区域 事故由来廃棄物等の処分又は廃棄のための施設
第三十二条第三項 検査しなければならない。 検査しなければならない。ただし、第四十一条の九において準用する第一項ただし書の場合は、この限りでない。
第三十三条第一項 放射性物質 事故由来廃棄物等
第三十四条第一項 放射性物質取扱作業室 事故由来廃棄物等取扱施設、破砕等設備又はベルトコンベア等の運搬設備
第三十五条第一項 放射性物質 事故由来廃棄物等
第三十七条第一項 放射性物質を 事故由来廃棄物等を
放射性物質若しくは 事故由来廃棄物等若しくは
保管廃棄し、若しくは廃棄のために一時ためておくとき 廃棄のために一時ためておき、若しくは埋め立てるとき
又は放射性物質取扱作業室内において運搬するとき 事故由来廃棄物等取扱施設内において取り扱うとき、又は第四十一条の七第一項の規定により運搬するとき
第三十七条第二項及び第三項 放射性物質 事故由来廃棄物等
第四十条 放射性物質取扱作業室内 事故由来廃棄物等取扱施設内
第四十一条の二第一項 放射性物質取扱作業室 事故由来廃棄物等取扱施設
放射性物質を 事故由来廃棄物等を

(除染特別地域等における特例)

第四十一条の十 平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成二十三年法律第百十号)第二十五条第一項に規定する除染特別地域又は同法第三十二条第一項に規定する汚染状況重点調査地域(次項において「除染特別地域等」という。)において、事故由来廃棄物等(除染則第二条第七項第二号イの除去土壌に限る。以下この項において同じ。)を埋め立てる場合において、次の各号に掲げる措置を講じたときは、前条において準用する第三十七条(第四項を除く。)の規定及び第四十一条の五の規定は、適用しない。

 遠隔操作により作業を行う等の事故由来廃棄物等による労働者の身体の汚染を防止するための措置

 事故由来廃棄物等を湿潤な状態にする等の粉じんの発散を抑制するための措置

 埋立施設の境界からできる限り離れた場所において作業を行う等の粉じんの飛散を抑制するための措置

 埋立施設の境界における事故由来放射性物質の表面密度の一月を超えない期間ごとの測定及び当該表面密度を別表第三に掲げる限度と当該埋立施設の周辺における事故由来放射性物質の表面密度のいずれか高い値以下とするための措置

 除染特別地域等において事故由来廃棄物等の処分の業務を行う場合における前条において準用する第二十八条、第三十一条、第三十二条、第三十三条第二項(第三十五条第二項において準用する場合に限る。)、第三十五条第一項及び第三十七条(第四項を除く。)の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。

第二十八条 別表第三に掲げる限度(その汚染が事故由来廃棄物等取扱施設以外の場所で生じたときは、別表第三に掲げる限度の十分の一)以下 屋内にあつては別表第三に掲げる限度以下に、屋外にあつては別表第三に掲げる限度と当該区域の周辺における事故由来放射性物質の表面密度のいずれか高い値以下
第三十一条第一項 の出口 又は事業場の出口
別表第三に掲げる限度の十分の一 別表第三に掲げる限度
第三十一条第二項及び第五項、第三十二条第二項及び第四項並びに第三十五条第一項 別表第三に掲げる限度の十分の一 別表第三に掲げる限度
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