特定化学物質障害予防規則 第39条~第42条
このページでは特定化学物質障害予防規則(特化則) 第39条、 第40条、 第40条の2、 第40条の3、 第41条、 第41条の2、 第42条 を掲載しています。
(令和6年4月1日施行)
第六章 健康診断
(健康診断の実施)
第三十九条 事業者は、令第二十二条第一項第三号の業務(石綿等の取扱い若しくは試験研究のための製造又は石綿分析用試料等(石綿則第二条第四項に規定する石綿分析用試料等をいう。)の製造に伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務及び別表第一第三十七号に掲げる物を製造し、又は取り扱う業務を除く。)に常時従事する労働者に対し、別表第三の上欄に掲げる業務の区分に応じ、雇入れ又は当該業務への配置替えの際及びその後同表の中欄に掲げる期間以内ごとに一回、定期に、同表の下欄に掲げる項目について医師による健康診断を行わなければならない。
2 事業者は、令第二十二条第二項の業務(石綿等の製造又は取扱いに伴い石綿の粉じんを発散する場所における業務を除く。)に常時従事させたことのある労働者で、現に使用しているものに対し、別表第三の上欄に掲げる業務のうち労働者が常時従事した同項の業務の区分に応じ、同表の中欄に掲げる期間以内ごとに一回、定期に、同表の下欄に掲げる項目について医師による健康診断を行わなければならない。
3 事業者は、前二項の健康診断(シアン化カリウム(これをその重量の五パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)、シアン化水素(これをその重量の一パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)及びシアン化ナトリウム(これをその重量の五パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務に従事する労働者に対し行われた第一項の健康診断を除く。)の結果、他覚症状が認められる者、自覚症状を訴える者その他異常の疑いがある者で、医師が必要と認めるものについては、別表第四の上欄に掲げる業務の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる項目について医師による健康診断を行わなければならない。
4 第一項の業務(令第十六条第一項各号に掲げる物(同項第四号に掲げる物及び同項第九号に掲げる物で同項第四号に係るものを除く。)及び特別管理物質に係るものを除く。)が行われる場所について第三十六条の二第一項の規定による評価が行われ、かつ、次の各号のいずれにも該当するときは、当該業務に係る直近の連続した三回の第一項の健康診断(当該健康診断の結果に基づき、前項の健康診断を実施した場合については、同項の健康診断)の結果、新たに当該業務に係る特定化学物質による異常所見があると認められなかつた労働者については、当該業務に係る第一項の健康診断に係る別表第三の規定の適用については、同表中欄中「六月」とあるのは、「一年」とする。
一 当該業務を行う場所について、第三十六条の二第一項の規定による評価の結果、直近の評価を含めて連続して三回、第一管理区分に区分された(第二条の三第一項の規定により、当該場所について第三十六条の二第一項の規定が適用されない場合は、過去一年六月の間、当該場所の作業環境が同項の第一管理区分に相当する水準にある)こと。
二 当該業務について、直近の第一項の規定に基づく健康診断の実施後に作業方法を変更(軽微なものを除く。)していないこと。
5 令第二十二条第二項第二十四号の厚生労働省令で定める物は、別表第五に掲げる物とする。
6 令第二十二条第一項第三号の厚生労働省令で定めるものは、次に掲げる業務とする。
一 第二条の二各号に掲げる業務
二 第三十八条の八において準用する有機則第三条第一項の場合における同項の業務(別表第一第三十七号に掲げる物に係るものに限る。次項第三号において同じ。)
7 令第二十二条第二項の厚生労働省令で定めるものは、次に掲げる業務とする。
一 第二条の二各号に掲げる業務
二 第二条の二第一号イに掲げる業務(ジクロロメタン(これをその重量の一パーセントを超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務のうち、屋内作業場等において行う洗浄又は払拭の業務を除く。)
三 第三十八条の八において準用する有機則第三条第一項の場合における同項の業務
(健康診断の結果の記録)
第四十条 事業者は、前条第一項から第三項までの健康診断(法第六十六条第五項ただし書の場合において当該労働者が受けた健康診断を含む。次条において「特定化学物質健康診断」という。)の結果に基づき、特定化学物質健康診断個人票(様式第二号)を作成し、これを五年間保存しなければならない。
2 事業者は、特定化学物質健康診断個人票のうち、特別管理物質を製造し、又は取り扱う業務(クロム酸等を取り扱う業務にあつては、クロム酸等を鉱石から製造する事業場においてクロム酸等を取り扱う業務に限る。)に常時従事し、又は従事した労働者に係る特定化学物質健康診断個人票については、これを三十年間保存するものとする。
(健康診断の結果についての医師からの意見聴取)
第四十条の二 特定化学物質健康診断の結果に基づく法第六十六条の四の規定による医師からの意見聴取は、次に定めるところにより行わなければならない。
一 特定化学物質健康診断が行われた日(法第六十六条第五項ただし書の場合にあつては、当該労働者が健康診断の結果を証明する書面を事業者に提出した日)から三月以内に行うこと。
二 聴取した医師の意見を特定化学物質健康診断個人票に記載すること。
2 事業者は、医師から、前項の意見聴取を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を求められたときは、速やかに、これを提供しなければならない。
(健康診断の結果の通知)
第四十条の三 事業者は、第三十九条第一項から第三項までの健康診断を受けた労働者に対し、遅滞なく、当該健康診断の結果を通知しなければならない。
(健康診断結果報告)
第四十一条 事業者は、第三十九条第一項から第三項までの健康診断(定期のものに限る。)を行つたときは、遅滞なく、特定化学物質健康診断結果報告書(様式第三号)を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
(特定有機溶剤混合物に係る健康診断)
第四十一条の二 特定有機溶剤混合物に係る業務(第三十八条の八において準用する有機則第三条第一項の場合における同項の業務を除く。)については、有機則第二十九条(第一項、第三項、第四項及び第六項を除く。)から第三十条の三まで及び第三十一条の規定を準用する。
(緊急診断)
第四十二条 事業者は、特定化学物質(別表第一第三十七号に掲げる物を除く。以下この項及び次項において同じ。)が漏えいした場合において、労働者が当該特定化学物質により汚染され、又は当該特定化学物質を吸入したときは、遅滞なく、当該労働者に医師による診察又は処置を受けさせなければならない。
2 事業者は、特定化学物質を製造し、又は取り扱う業務の一部を請負人に請け負わせる場合において、当該請負人に対し、特定化学物質が漏えいした場合であつて、当該特定化学物質により汚染され、又は当該特定化学物質を吸入したときは、遅滞なく医師による診察又は処置を受ける必要がある旨を周知させなければならない。
3 第一項の規定により診察又は処置を受けさせた場合を除き、事業者は、労働者が特別有機溶剤等により著しく汚染され、又はこれを多量に吸入したときは、速やかに、当該労働者に医師による診察又は処置を受けさせなければならない。
4 第二項の診察又は処置を受けた場合を除き、事業者は、特別有機溶剤等を製造し、又は取り扱う業務の一部を請負人に請け負わせる場合において、当該請負人に対し、特別有機溶剤等により著しく汚染され、又はこれを多量に吸入したときは、速やかに医師による診察又は処置を受ける必要がある旨を周知させなければならない。
5 前二項の規定は、第三十八条の八において準用する有機則第三条第一項の場合における同項の業務については適用しない。