高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 第37条~第43条
このページでは高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法) 第37条、 第38条、 第39条、 第40条、 第41条、 第42条、 第43条 を掲載しています。
(令和4年10月1日施行)
第六章 シルバー人材センター等
第一節 シルバー人材センター
(指定等)
第三十七条 都道府県知事は、定年退職者その他の高年齢退職者の希望に応じた就業で、臨時的かつ短期的なもの又はその他の軽易な業務(当該業務に係る労働力の需給の状況、当該業務の処理の実情等を考慮して厚生労働大臣が定めるものに限る。次条において同じ。)に係るものの機会を確保し、及びこれらの者に対して組織的に提供することにより、その就業を援助して、これらの者の能力の積極的な活用を図ることができるようにし、もつて高年齢者の福祉の増進に資することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人(次項及び第四十四条第一項において「高年齢者就業援助法人」という。)であつて、次条に規定する業務に関し次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、市町村(特別区を含む。第三十九条及び第四十四条において同じ。)の区域(当該地域における臨時的かつ短期的な就業の機会の状況その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める基準に従い、次条第一項第一号及び第二号に掲げる業務の円滑な運営を確保するために必要と認められる場合には、都道府県知事が指定する二以上の市町村の区域)ごとに一個に限り、同条に規定する業務を行う者として指定することができる。ただし、第四十四条第一項の指定を受けた者(以下「シルバー人材センター連合」という。)に係る同項の指定に係る区域(同条第二項又は第四項の変更があつたときは、その変更後の区域。以下「連合の指定区域」という。)については、この項の指定に係る区域とすることはできない。
一 職員、業務の方法その他の事項についての業務の実施に関する計画が適正なものであり、かつ、その計画を確実に遂行するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すると認められること。
二 前号に定めるもののほか、業務の運営が適正かつ確実に行われ、高年齢者の福祉の増進に資すると認められること。
2 前項の指定は、その会員に同項の指定を受けた者(以下「シルバー人材センター」という。)を二以上有する高年齢者就業援助法人に対してはすることができない。
3 都道府県知事は、第一項の指定をしたときは、シルバー人材センターの名称及び住所、事務所の所在地並びに当該指定に係る地域を公示しなければならない。
4 シルバー人材センターは、その名称及び住所並びに事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
5 都道府県知事は、前項の届出があつたときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。
(業務等)
第三十八条 シルバー人材センターは、前条第一項の指定に係る区域(以下「センターの指定区域」という。)において、次に掲げる業務を行うものとする。
一 臨時的かつ短期的な就業(雇用によるものを除く。)又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものを除く。)を希望する高年齢退職者のために、これらの就業の機会を確保し、及び組織的に提供すること。
二 臨時的かつ短期的な雇用による就業又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものに限る。)を希望する高年齢退職者のために、職業紹介事業を行うこと。
三 高年齢退職者に対し、臨時的かつ短期的な就業及びその他の軽易な業務に係る就業に必要な知識及び技能の付与を目的とした講習を行うこと。
四 前三号に掲げるもののほか、高年齢退職者のための臨時的かつ短期的な就業及びその他の軽易な業務に係る就業に関し必要な業務を行うこと。
2 シルバー人材センターは、職業安定法第三十条第一項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に届け出て、前項第二号の業務として、有料の職業紹介事業を行うことができる。
3 前項の規定による有料の職業紹介事業に関しては、シルバー人材センターを職業安定法第四条第十項に規定する職業紹介事業者若しくは同法第三十二条の三第一項に規定する有料職業紹介事業者又は労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第二条に規定する職業紹介機関と、前項の規定による届出を職業安定法第三十条第一項の規定による許可とみなして、同法第五条の二から第五条の八まで、第十八条の二、第三十二条の三、第三十二条の四第二項、第三十二条の八第一項、第三十二条の九第二項、第三十二条の十から第三十二条の十三まで、第三十二条の十五、第三十二条の十六、第三十三条の五から第三十四条まで、第四十八条から第四十八条の四まで、第五十一条及び第六十四条から第六十七条までの規定並びに労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第三章の規定を適用する。この場合において、職業安定法第十八条の二中「第三十二条の九第二項」とあるのは「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第三十八条第三項の規定により適用される第三十二条の九第二項」と、同法第三十二条の三第一項中「第三十条第一項の許可を受けた者」とあるのは「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第三十八条第二項の規定により届け出て、有料の職業紹介事業を行う者」と、同法第三十二条の四第二項中「許可証の交付を受けた者は、当該許可証」とあるのは「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第三十八条第二項の規定により届出書を提出した者は、当該届出書を提出した旨その他厚生労働省令で定める事項を記載した書類」と、同法第三十二条の九第二項中「前項第二号又は第三号」とあるのは「前項第二号」とする。
4 前二項に定めるもののほか、第二項の規定による有料の職業紹介事業に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
5 シルバー人材センターは、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号。以下「労働者派遣法」という。)第五条第一項の規定にかかわらず、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に届け出て、第一項第四号の業務として、その構成員である高年齢退職者のみを対象として労働者派遣法第二条第三号に規定する労働者派遣事業(以下「労働者派遣事業」という。)を行うことができる。
6 前項の規定による労働者派遣事業に関しては、労働者派遣法第五条第五項、第七条、第八条第一項及び第三項、第九条、第十条、第十一条第三項及び第四項、第十三条第二項、第十四条第一項第三号、第三十条、第三十七条第一項第九号並びに第五十四条の規定は適用しないものとし、労働者派遣法の他の規定の適用については、シルバー人材センターを労働者派遣法第二条第四号に規定する派遣元事業主と、前項の規定による届出を労働者派遣法第五条第一項の規定による許可とみなす。この場合において、次の表の上欄に掲げる労働者派遣法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第五条第二項 | 前項の許可を受けようとする者 | 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)第三十八条第五項の規定により届け出て労働者派遣事業を行おうとする者 |
申請書 | 届出書 | |
第五条第三項 | 申請書 | 届出書 |
第六条 | 前条第一項の許可を受けることができない | 新たに労働者派遣事業の事業所を設けて当該労働者派遣事業を行つてはならない |
第六条第五号 | 労働者派遣事業の許可を取り消され、当該取消しの日 | 労働者派遣事業の廃止を命じられ、当該命令の日 |
第六条第六号 | 第十四条第一項の規定により労働者派遣事業の許可を取り消された者が法人である場合(同項第一号の規定により許可を取り消された場合については、当該法人 | シルバー人材センターが第十四条第一項の規定により労働者派遣事業の廃止を命じられた場合(同項第一号の規定により廃止を命じられた場合については、当該シルバー人材センター |
取消し | 命令 | |
当該法人の | 当該シルバー人材センターの | |
第六条第七号 | 労働者派遣事業の許可の取消し | 労働者派遣事業の廃止の命令 |
第六条第八号 | 前号 | シルバー人材センターが、前号 |
届出をした者が法人である | 届出をした | |
当該法人(当該事業の廃止について相当の理由がある法人を除く。) | 当該シルバー人材センター(当該事業の廃止について相当の理由があるものを除く。) | |
第八条第二項 | 許可証の交付を受けた者は、当該許可証 | 第五条第二項の規定による届出書を提出した者は、当該届出書を提出した旨その他厚生労働省令で定める事項を記載した書類 |
第十四条第一項 | 、第五条第一項の許可を取り消すことができる | 労働者派遣事業の廃止を、当該労働者派遣事業(二以上の事業所を設けて労働者派遣事業を行う場合にあつては、各事業所ごとの労働者派遣事業。以下この項において同じ。)の開始の当時第六条第五号から第八号までのいずれかに該当するときは当該労働者派遣事業の廃止を、命ずることができる |
第十四条第一項第四号 | 、第二十三条の二又は第三十条第二項の規定により読み替えて適用する同条第一項 | 又は第二十三条の二 |
第二十六条第三項 | 第五条第一項の許可を受けている | 第五条第二項の規定により届出書を提出している |
第三十条の七 | 第三十条から前条まで | 第三十条の二から前条まで |
第五十九条第四号 | 第十四条第二項 | 第十四条 |
第六十一条第一号 | 第五条第二項(第十条第五項において準用する場合を含む。)に規定する申請書又は第五条第三項(第十条第五項において準用する場合を含む。)に規定する書類 | 第五条第二項に規定する届出書又は同条第三項に規定する書類 |
7 前二項に定めるもののほか、第五項の規定による労働者派遣事業に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
(業務拡大に係る業種及び職種の指定等)
第三十九条 都道府県知事は、シルバー人材センターが行う前条第一項第二号及び第四号に掲げる業務に関し、労働力の確保が必要な地域においてその取り扱う範囲を拡張することにより高年齢退職者の就業の機会の確保に相当程度寄与することが見込まれる業種及び職種であつて、労働力の需給の状況、同項第二号及び第四号に掲げる業務(同号に掲げる業務にあつては、労働者派遣事業に限る。)と同種の業務を営む事業者の事業活動に与える影響等を考慮して厚生労働省令で定める基準に適合するものを、センターの指定区域内の市町村の区域ごとに指定することができる。
2 都道府県知事は、前項の指定をしようとするときは、あらかじめ、次に掲げる者の意見を聴かなければならない。
一 当該指定に係る市町村の長
二 当該指定に係るシルバー人材センター
三 指定しようとする業種及び職種に係る有料の職業紹介事業若しくは労働者派遣事業又はこれらと同種の事業を当該指定に係る市町村の区域において営む事業者を代表する者
四 当該指定に係る市町村の区域の労働者を代表する者
3 都道府県知事は、第一項の指定をしようとするときは、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。
4 都道府県知事は、第一項の指定をしたときは、当該指定をした業種及び職種並びに当該指定に係る市町村の区域を公示しなければならない。
5 第一項の指定に係る市町村の区域において、シルバー人材センターが同項の規定により指定された業種及び職種について前条第二項の規定により有料の職業紹介事業(就業の場所が当該市町村の区域内にある求人に係るものに限る。)を行う場合における同条第一項第二号の規定の適用については、同号中「軽易な業務」とあるのは、「軽易な業務若しくはその能力を活用して行う業務」とする。
6 第一項の指定に係る市町村の区域において、シルバー人材センターが同項の規定により指定された業種及び職種について前条第五項の規定により労働者派遣事業(派遣就業(労働者派遣法第二十三条の二に規定する派遣就業をいう。)の場所が当該市町村の区域内にある場合に限る。)を行う場合における前条第一項第四号の規定の適用については、同号中「及びその他の軽易な業務」とあるのは、「並びにその他の軽易な業務及びその能力を活用して行う業務」とする。
第四十条 都道府県知事は、前条第一項の指定をした業種及び職種が同項に規定する基準に適合しなくなつたときは、遅滞なく、その指定を取り消すものとする。 2 前条第四項の規定は、前項の規定による取消しについて準用する。 第四十一条 シルバー人材センターは、毎事業年度、厚生労働省令で定めるところにより、事業計画書及び収支予算書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。 2 シルバー人材センターは、厚生労働省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書及び収支決算書を作成し、都道府県知事に提出しなければならない。 第四十二条 都道府県知事は、この節の規定を施行するために必要な限度において、シルバー人材センターに対し、第三十八条第一項(第三十九条第五項及び第六項の規定により読み替えて適用する場合を含む。次条において同じ。)に規定する業務に関し監督上必要な命令をすることができる。 第四十三条 都道府県知事は、シルバー人材センターが次の各号のいずれかに該当するときは、第三十七条第一項の指定(以下この条において「指定」という。)を取り消すことができる。 一 第三十八条第一項に規定する業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。 二 指定に関し不正の行為があつたとき。 三 この節の規定又は当該規定に基づく命令に違反したとき。 四 前条の規定に基づく処分に違反したとき。 五 第五十三条第一項の条件に違反したとき。 2 都道府県知事は、前項の規定により指定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。(事業計画等)
(監督命令)
(指定の取消し等)