障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則 第35条~第36条の14

【障害者雇用促進法施行規則】
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(令和6年4月1日施行)

第三章 対象障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等
第五節 障害者の在宅就業に関する特例

(在宅就業障害者特例調整金の支給)

第三十五条 法第七十四条の二第一項の在宅就業障害者特例調整金(以下「在宅就業障害者特例調整金」という。)は、各年度ごとに、翌年度の初日(当該年度の中途に事業を廃止した事業主にあつては、当該事業を廃止した日)から四十五日以内に支給の申請を行つた事業主に支給するものとする。

 第十五条及び第十六条の規定は、在宅就業障害者特例調整金の支給について準用する。

 調整金の支給を受ける事業主に対する在宅就業障害者特例調整金の支給は、調整金の支給と同時に行うものとする。

 第十六条第二項の各号に掲げる事業主について前項の規定の適用がある場合においては、第十六条第二項の規定を準用する。この場合において、「調整金を支給する」とあるのは「調整金の額と在宅就業障害者特例調整金の額とを合計した額(以下この項において「合計額」という。)を支給する」と、「調整金の額」とあるのは「合計額」と読み替えるものとする。

(法第七十四条の二第三項第一号の厚生労働省令で定める場所)

第三十六条 法第七十四条の二第三項第一号の厚生労働省令で定める場所は、対象障害者が物品製造等業務(物品の製造、役務の提供その他これらに類する業務をいう。以下同じ。)を実施するために必要な施設及び設備を有する場所並びに就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の便宜が供与される場所その他これらに類する場所(在宅就業契約(同項第二号に規定する在宅就業契約をいう。以下同じ。)を締結した事業主(在宅就業支援団体(法第七十四条の三第一項に規定する在宅就業支援団体をいう。以下同じ。)を除く。以下この節において同じ。)の事業所その他これに類する場所を除く。)とする。

(事業主による在宅就業契約の締結等に係る基準)

第三十六条の二 事業主は、次の各号に掲げる基準に適合する方法により、在宅就業契約の締結、在宅就業契約に基づく在宅就業障害者(法第七十四条の二第三項第一号に規定する在宅就業障害者をいう。以下同じ。)に対する就業機会の提供及び業務の対価の支払並びにこれらに附帯する業務を行わなければならない。

 在宅就業契約の締結に際しては、在宅就業障害者に対して十分に説明を行うとともに、必要に応じてその家族に対して十分に説明を行うこと。

 法第七十四条の二第二項の規定に基づき在宅就業契約は書面により締結し、当該書面は三年間保存すること。

 前号の書面には次に掲げる事項を記載すること。

 在宅就業障害者が行う物品製造等業務の内容

 在宅就業障害者に対して支払う在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価の額

 在宅就業障害者に対して在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価を支払う年月日

 在宅就業障害者が在宅就業契約を履行できなかつた場合の取扱い

 その他在宅就業契約の締結に関し、必要な事項

 六月を超えて継続的に同一の在宅就業障害者に就業の機会を提供しており、当該在宅就業障害者に引き続いて継続的に就業の機会を提供することを打ち切ろうとするときは、遅滞なく、その旨を当該在宅就業障害者に予告すること。

 在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価の支払に関して、在宅就業障害者から、金額及び年月日を記載した領収書その他これに類する書面を受け取り、当該書面を三年間保存すること。

 在宅就業契約を締結している在宅就業障害者について、医師の診断書その他その者が対象障害者であることを明らかにすることができる書類を備え付けること。

 前号の書類を当該在宅就業障害者が在宅就業契約に基づき物品製造等業務を実施しなくなつた日から三年間保存すること。

 在宅就業障害者に係る業務に関して知り得た秘密を保持すること。

(登録の申請)

第三十六条の三 法第七十四条の三第二項の登録の申請をしようとする法人(以下この条において「申請法人」という。)は、厚生労働大臣の定める様式による書面に次の書類を添えて、厚生労働大臣に提出しなければならない。

 定款又は寄附行為及び登記事項証明書

 申請法人が法第七十四条の三第三項各号の規定に該当しないことを説明した書面

 次の事項を記載した書面

 申請法人の役員の氏名

 申請法人が行う実施業務(法第七十四条の三第四項第二号に規定する実施業務をいう。以下同じ。)の具体的な内容

 在宅就業障害者(申請法人が行う実施業務の継続的な実施の対象となる者に限る。ニ及びホにおいて同じ。)の氏名

 身体障害者手帳の交付番号その他の在宅就業障害者が対象障害者であることを明らかにする事項

 在宅就業障害者が在宅就業を行う場所が当該在宅就業障害者の自宅以外の場所であるときは、当該場所が法第七十四条の二第三項第一号の厚生労働省令で定める場所であることの説明

 実施業務を実施する法第七十四条の三第四項第二号に規定する従事経験者であつて、管理者(同項第三号の管理者をいう。以下同じ。)でないもの(以下「管理者以外の従事経験者」という。)の氏名及び経歴

 管理者の経歴

 実施業務を行うために必要な施設及び設備の概要

 前項の申請書には、登録免許税の領収証書又は登録免許税の額に相当する収入印紙をはらなければならない。

(登録の更新に係る準用)

第三十六条の四 前条第一項の規定は、法第七十四条の三第六項の登録の更新について準用する。

(在宅就業対価相当額を証する書面)

第三十六条の五 在宅就業支援団体は、法第七十四条の三第八項の在宅就業支援団体が事業主に対し交付する書面(以下この条において「発注証明書」という。)に、次の各号に掲げる事項を記載し、交付するものとする。

 在宅就業支援団体の名称及び住所並びにその代表者の氏名

 事業主の氏名又は名称及び住所又は所在地

 業務契約(在宅就業支援団体が事業主との間で締結した物品製造等業務に係る契約をいう。以下同じ。)に基づき実施する物品製造等業務の内容

 業務契約に基づき事業主が在宅就業支援団体に対して支払つた金額

 事業主が在宅就業支援団体に対して前号の金額を支払つた年月日

 在宅就業対価相当額(法第七十四条の三第一項に規定する在宅就業対価相当額をいう。以下同じ。)

 在宅就業障害者(業務契約の履行に当たり在宅就業支援団体との間で在宅就業契約を締結し物品製造等業務を行つた者に限る。以下この条において同じ。)の氏名及び当該在宅就業障害者が在宅就業を行つた場所

 在宅就業障害者が行つた物品製造等業務の内容

 在宅就業対価相当額のうち、在宅就業支援団体がそれぞれの在宅就業障害者に対して在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価として支払つた金額

 在宅就業支援団体がそれぞれの在宅就業障害者に対して前号の金額を支払つた年月日

十一 身体障害者手帳の交付番号その他の在宅就業障害者が対象障害者であることを明らかにする事項

 発注証明書は、機構の定める様式によるものとする。

 在宅就業支援団体は、第一項の規定による発注証明書の交付に代えて、第六項で定めるところにより事業主の承諾を得て、第一項各号に掲げる事項(以下この条において「発注証明書情報」という。)を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて次に掲げるもの(以下この条において「電磁的方法」という。)により提供することができる。この場合において、在宅就業支援団体は、発注証明書を交付したものとみなす。

 電子情報処理組織(送信者の使用に係る電子計算機と、受信者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。以下同じ。)を使用する方法のうち、在宅就業支援団体の使用に係る電子計算機と事業主の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて発注証明書情報を送信し、事業主の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法

 電磁的記録媒体(電磁的記録に係る記録媒体をいう。第三十六条の十一第二号において同じ。)をもつて調製するファイルに発注証明書情報を記録したものを交付する方法

 前項各号に掲げる方法は、事業主がファイルへの記録を出力することにより書面を作成することができるものでなければならない。

 在宅就業支援団体は、第三項の規定により発注証明書情報を提供しようとするときは、あらかじめ、当該事業主に対し、その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。

 第三項各号に規定する方法のうち当該在宅就業支援団体が使用するもの

 ファイルへの記録の方式

 前項の規定による承諾を得た在宅就業支援団体は、当該事業主から書面又は電磁的方法により電磁的方法による提供を受けない旨の申出があつたときは、当該事業主に対し、発注証明書情報の提供を電磁的方法によつてしてはならない。ただし、当該事業主が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。

(業務運営基準)

第三十六条の六 在宅就業支援団体は、次に掲げる基準に適合する方法により、在宅就業障害者に係る業務を行わなければならない。

 業務契約は書面により締結し、当該書面は三年間保存すること。

 前号の書面には、当該業務契約に基づき実施する物品製造等業務のうち在宅就業障害者が行う予定の物品製造等業務及び在宅就業対価相当額として支払う予定の金額を記載すること。

 在宅就業障害者に対して実施業務を実施する際に、最初に、次に掲げる事項を明示すること。

 実施業務の内容

 在宅就業障害者に係る業務の実施に要する経費の額を設定する基準

 在宅就業契約に基づき在宅就業障害者が行う物品製造等業務の実施方法

 在宅就業契約の締結に際しては、在宅就業障害者に対して十分に説明を行うとともに、必要に応じてその家族に対して十分に説明を行うこと。

 在宅就業契約は書面により締結し、当該書面は三年間保存すること。

 前号の書面には次に掲げる事項を記載すること。

 在宅就業障害者が行う物品製造等業務の内容

 在宅就業障害者に対して支払う在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価の額

 在宅就業障害者による物品製造等業務の実施に際して行う実施業務に要する経費の額

 在宅就業障害者に対して在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価を支払う年月日

 在宅就業障害者が在宅就業契約を履行できなかつた場合の取扱い

 その他在宅就業契約の締結に関し、必要な事項

 六月を超えて継続的に同一の在宅就業障害者に就業の機会を提供しており、当該在宅就業障害者に引き続いて継続的に就業の機会を提供することを打ち切ろうとするときは、遅滞なく、その旨を当該在宅就業障害者に予告すること。

 在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価の支払に関して、当該支払の金額及び年月日を記載した領収書、金融機関が作成した振込みの明細書その他これに類する書面を三年間保存すること。

 実施業務の対象となる在宅就業障害者について、医師の診断書その他その者が対象障害者であることを明らかにすることができる書類を備え付けること。

 前号の書類を当該在宅就業障害者が在宅就業契約に基づき物品製造等業務を実施しなくなつた日から三年間保存すること。

十一 在宅就業障害者に係る業務に関して知り得た秘密を保持すること。

十二 在宅就業障害者が物品製造等業務を実施するに当たつて、在宅就業障害者の安全と健康を確保するために適切な措置を講じること。

十三 在宅就業障害者の職業能力の開発及び向上のための機会を付与すること。

十四 それぞれの在宅就業障害者に対する実施業務の実施を主に担当する者をそれぞれの在宅就業障害者に対して明確にすること。

(変更の届出)

第三十六条の七 在宅就業支援団体は、法第七十四条の三第十項の規定により変更の届出をしようとするときは、厚生労働大臣の定める様式による書面を厚生労働大臣に提出しなければならない。

(業務規程)

第三十六条の八 在宅就業支援団体は、法第七十四条の三第十一項前段の規定により業務規程の届出をしようとするときは、厚生労働大臣の定める様式による書面に当該業務規程を添えて、厚生労働大臣に提出しなければならない。

 在宅就業支援団体の業務規程で定めるべき事項は、次のとおりとする。

 在宅就業障害者に係る業務の実施方法

 在宅就業障害者に係る業務の実施に要する経費の算定方法

 管理者以外の従事経験者の選任及び解任並びにその配置に関する事項

 管理者の選任及び解任並びにその配置に関する事項

 在宅就業障害者に係る業務に関して知り得た秘密の保持に関する事項

 在宅就業障害者に係る業務に関する書類及び帳簿の保存に関する事項

 法第七十四条の三第十五項第二号及び第四号の請求に係る費用に関する事項

 在宅就業障害者の安全と健康を確保するために講じている措置

 在宅就業支援団体が行う実施業務の対象となる在宅就業障害者の障害の種類及び程度

 前各号に掲げるもののほか、在宅就業障害者に係る業務に関し必要な事項

 在宅就業支援団体は、法第七十四条の三第十一項後段の規定により業務規程の変更の届出をしようとするときは、厚生労働大臣の定める様式による書面に変更後の業務規程を添えて、厚生労働大臣に提出しなければならない。

(業務の休廃止等の届出)

第三十六条の九 在宅就業支援団体は、法第七十四条の三第十三項の規定により在宅就業障害者に係る業務の休止又は廃止の届出をしようとするときは、厚生労働大臣の定める様式による書面を厚生労働大臣に提出しなければならない。

 前項の規定による届出が在宅就業障害者に係る業務の廃止の届出である場合は、第三十六条の十二の帳簿の写しを添付しなければならない。

 在宅就業支援団体は、当該登録を取り消されたとき又は当該登録がその効力を失つたときは、第三十六条の十二の帳簿の写しを厚生労働大臣に提出しなければならない。

(電磁的記録に記録された事項を表示する方法)

第三十六条の十 法第七十四条の三第十五項第三号に規定する厚生労働省令で定める方法は、当該電磁的記録に記録された事項を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法とする。

(電磁的記録に記録された事項を提供するための電磁的方法)

第三十六条の十一 法第七十四条の三第十五項第四号に規定する厚生労働省令で定める電磁的方法は、次に掲げる方法のうちいずれかの方法とする。

 電子情報処理組織を使用する方法のうち、在宅就業支援団体の使用に係る電子計算機と在宅就業障害者その他の利害関係人(以下この号において「利害関係人」という。)の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて情報を送信し、利害関係人の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法

 電磁的記録媒体をもつて調製するファイルに情報を記録したものを交付する方法

(帳簿)

第三十六条の十二 在宅就業支援団体は、在宅就業障害者に係る業務について、次の事項を記載した帳簿を備え、これを記載の日から三年間保存しなければならない。

 在宅就業障害者(当該在宅就業支援団体が行う実施業務の対象となる者に限る。以下この条において同じ。)の氏名、住所、在宅就業を行う場所及び障害の種類

 在宅就業対価相当額のうち、在宅就業支援団体がそれぞれの在宅就業障害者に対して在宅就業契約に基づく物品製造等業務の対価として支払つた金額

 在宅就業支援団体がそれぞれの在宅就業障害者に対して前号の金額を支払つた年月日

 管理者以外の従事経験者及び管理者の氏名

 実施業務を行うために必要な施設及び設備の概要

(在宅就業障害者に係る業務に関する報告)

第三十六条の十三 在宅就業支援団体は、毎年、四月一日現在における次項各号に掲げる事項を、厚生労働大臣の定める様式による書面により、翌月十五日までに、厚生労働大臣に報告しなければならない。

 法第七十四条の三第二十一項の規定により、在宅就業支援団体が報告すべき事項は、次のとおりとする。

 在宅就業支援団体の名称及び住所並びにその代表者の氏名

 在宅就業支援団体が法第七十四条の三第三項各号の規定に該当しないこと

 在宅就業支援団体が行う実施業務の具体的な内容

 在宅就業支援団体との間で締結した在宅就業契約に基づき在宅就業障害者が実施する物品製造等業務の種類

 在宅就業支援団体が行う実施業務の継続的な実施の対象となる在宅就業障害者の人数

 管理者以外の従事経験者及び管理者の氏名

 実施業務を行うために設置されている施設及び設備の概要

 前年度における業務契約に基づき事業主から支払われた金額の総額

 前年度における在宅就業契約に基づき在宅就業障害者に支払つた物品製造等業務の対価の総額

 前年度における在宅就業障害者に係る業務に要する経費の総額

(書類の提出の経由)

第三十六条の十四 法第七十四条の三又はこの節の規定により厚生労働大臣に提出する書類は、在宅就業支援団体の住所地を管轄する都道府県労働局長を経由して提出するものとする。

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