労働関係調整法 第35条の2~第35条の5

【労調法】
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(平成28年4月1日施行)

第四章の二 緊急調整

第三十五条の二 内閣総理大臣は、事件が公益事業に関するものであるため、又はその規模が大きいため若しくは特別の性質の事業に関するものであるために、争議行為により当該業務が停止されるときは国民経済の運行を著しく阻害し、又は国民の日常生活を著しく危くする虞があると認める事件について、その虞が現実に存するときに限り、緊急調整の決定をすることができる。

 内閣総理大臣は、前項の決定をしようとするときは、あらかじめ中央労働委員会の意見を聴かなければならない。

 内閣総理大臣は、緊急調整の決定をしたときは、直ちに、理由を附してその旨を公表するとともに、中央労働委員会及び関係当事者に通知しなければならない。

第三十五条の三 中央労働委員会は、前条第三項の通知を受けたときは、その事件を解決するため、最大限の努力を尽さなければならない。

 中央労働委員会は、前項の任務を遂行するため、その事件について、左の各号に掲げる措置を講ずることができる。

 斡旋を行ふこと。

 調停を行ふこと。

 仲裁を行ふこと(第三十条各号に該当する場合に限る。)。

 事件の実情を調査し、及び公表すること。

 解決のため必要と認める措置をとるべきことを勧告すること。

 前項第二号の調停は、第十八条各号に該当しない場合であつても、これを行ふことができる。

第三十五条の四 中央労働委員会は、緊急調整の決定に係る事件については、他のすべての事件に優先してこれを処理しなければならない。

第三十五条の五 第三十五条の二の規定により内閣総理大臣がした決定については、審査請求をすることができない。

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