建設業附属寄宿舎規程 第1条~第24条
このページでは建設業附属寄宿舎規程 第1条、 第2条、 第2条の2、 第3条、 第3条の2、 第4条、 第5条、 第5条の2、 第6条、 第7条、 第7条の2、 第8条、 第9条、 第10条、 第11条、 第12条、 第12条の2、 第12条の3、 第13条、 第14条、 第15条、 第16条、 第17条、 第18条、 第19条、 第20条、 第21条、 第22条、 第23条、 第23条の2、 第24条 を掲載しています。
(令和3年4月1日施行)
(適用の範囲)
第一条 この省令は、労働基準法(以下「法」という。)別表第一第三号に掲げる事業であつて事業の完了の時期が予定されるものの附属寄宿舎(以下「寄宿舎」という。)について、適用する。
(寄宿舎規則の届出)
第二条 法第九十五条第一項の規定による寄宿舎規則の届出は、当該事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長(以下「所轄労働基準監督署長」という。)にしなければならない。ただし、寄宿舎の所在地を管轄する労働基準監督署長と所轄労働基準監督署長とが異なる場合には、寄宿舎の所在地を管轄する労働基準監督署長にすることができる。
2 使用者は、他人の所有に係る建物を寄宿舎として使用する場合には、前項の届出に際し、当該建物に関し次の各号に掲げる事項を明らかにした書面を添付しなければならない。
一 貸借契約の当事者及び期間
二 修繕、改築又は増築の権限を有する者及びその費用を負担する者
3 法第九十五条第三項の規定による同意を証明する書面は、寄宿舎に寄宿する労働者(以下「寄宿労働者」という。)の過半数を代表する者の氏名を記載したものでなければならない。
(寄宿舎規則の明示)
第二条の二 使用者は、寄宿舎に労働者を寄宿させるに際し、当該労働者に対して寄宿舎規則を示すものとする。
(事業主等の明示)
第三条 使用者は、寄宿舎規則において事業主及び寄宿舎の管理について権限を有する者を明らかにし、かつ、寄宿舎の出入口等見やすい箇所にこれらの者の氏名又は名称を掲示しなければならない。
(寄宿舎管理者の職務)
第三条の二 使用者は、前条の寄宿舎の管理について権限を有する者に次の事項を行わせなければならない。
一 一箇月以内ごとに一回、寄宿舎を巡視すること。
二 前号の巡視の結果、寄宿舎の建物、施設又は設備に関し、この省令で定める基準に照らし、修繕し、又は改善すべき箇所を認めたときは、速やかに使用者に連絡すること。
(寄宿舎生活の秩序)
第四条 使用者及び寄宿労働者は、寄宿舎規則を遵守するほか、寄宿舎生活の秩序が保持されるよう努めなければならない。
(私生活の自由の尊重)
第五条 使用者は、次の各号に掲げる行為等寄宿労働者の私生活の自由を侵す行為をしてはならない。
一 外出又は外泊について使用者の承認を受けさせること。
二 教育、娯楽その他の行事に参加を強制すること。
三 共同の利益を害する場所及び時間を除き、面会の自由を制限すること。
(寄宿舎の設置等の届出)
第五条の二 法第九十六条の二第一項の規定による届出をしようとする者は、別記様式による届書に次の書類を添えて、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
一 周囲の状況及び四隣との関係を示す図面
二 建築物の各階の平面図及び断面図
2 寄宿舎の一部を設置し、移転し、又は変更しようとするときは、前項の規定による届出は、その部分についてのみ行えば足りるものとする。
(設置場所)
第六条 使用者は、寄宿舎を設置する場合には、次の各号のいずれかに該当する場所を避けなければならない。
一 爆発性の物(火薬類を含む。)、発火性の物、酸化性の物、引火性の物、可燃性のガス又は多量の易燃性の物を取り扱い、又は貯蔵する場所の附近
二 ガス、蒸気又は粉じんを発散して衛生上有害な場所の附近
三 騒音又は振動の著しい場所
四 なだれ又は土砂崩壊のおそれのある場所
五 湿潤な場所又は出水時浸水のおそれのある場所
(敷地の衛生)
第七条 使用者は、寄宿舎の敷地には、雨水及び汚水を排出し、又は処理するための適当な下水管、下水溝、ためますその他これらに類する施設を設けなければならない。
第七条の二 使用者は、寄宿舎から出る汚物をためておく場合については、これを一定の場所において露出しないようにしなければならない。 第八条 使用者は、常時十五人未満の者が二階以上の寝室に居住する建物にあつては一箇所以上、常時十五人以上の者が二階以上の寝室に居住する建物にあつては二箇所以上の避難階段を設けなければならない。 2 前項の避難階段については、すべり台、避難はしご、避難用タラップその他の避難器具に代えることができる。ただし、常時十五人以上の者が二階以上の寝室に居住する建物にあつては、一箇所は避難階段としなければならない。 3 前二項の避難階段又は避難器具は、各階に適当に配置され、かつ、容易に屋外の安全な場所に通ずるものでなければならない。(避難階段等)
第九条 使用者は、避難階段又は避難器具及びこれらに通ずる通路については、避難用である旨の表示をするとともに、常時容易に避難することができるようにしておかなければならない。 2 前項の通路については、その通ずる避難階段又は避難器具が設置されている方向を表示しなければならない。 3 前二項の表示は、常時容易に識別できるものでなければならない。 第十条 使用者は、避難を要する場合を考慮して適当に配置された二以上の出入口を設けなければならない。 2 使用者は、出入口の戸については、外開戸又は引戸とし、いつでも容易に外部に避難することができるようにしておかなければならない。 第十一条 使用者は、火災その他非常の場合に、寄宿舎に寄宿する者にこれを速やかに知らせるために、警鐘、非常ベル、サイレンその他の警報設備を設けなければならない。 2 使用者は、前項の警報設備については、常時有効に作動するようにしておかなければならない。 3 使用者は、寄宿舎に寄宿する者に対し、第一項の警報設備について、その設置場所及び使用方法を周知させなければならない。 第十二条 使用者は、消火器その他の消火設備を設け、有効に消火することができるようにしておかなければならない。 2 前条第三項の規定は、前項の消火設備について準用する。 第十二条の二 使用者は、火災その他非常の場合に備えるため、寄宿舎に寄宿する者に対し、寄宿舎の使用を開始した後遅滞なく一回、及びその後六箇月以内ごとに一回、避難及び消火の訓練を行わなければならない。 第十二条の三 使用者は、寄宿舎には、その清潔を保つため、必要な掃除用具を備えなければならない。 第十三条 使用者は、常時使用する階段の構造については、次の各号に定めるところによらなければならない。 一 踏面二十一センチメートル以上、けあげ二十二センチメートル以下とすること。 二 階段の両側には、高さ七十五センチメートル以上八十五センチメートル以下の手すりを設けること。ただし、側壁又はこれに代わるものがある側については、この限りでない。 三 幅は、七十五センチメートル以上とすること。ただし、屋外階段については、六十センチメートル以上とすることができる。 四 各段から高さ一・八メートル以内に障害物がないこと。 五 屋内の階段については、蹴 込板又は裏板を付けること。 第十四条 使用者は、廊下の幅については、両側に寝室がある場合にあつては一・六メートル以上、その他の場合にあつては一・二メートル以上としなければならない。 第十五条 使用者は、階段及び廊下に常夜灯を設けなければならない。 第十六条 使用者は、寝室については、次の各号に定めるところによらなければならない。 一 各室の居住人員は、それぞれ六人以下とすること。 二 各室の床面積は、それぞれ、押入れ又はこれに代わる設備の面積を除き、一人について三・二平方メートル以上とすること。 三 木造の床の高さは、四十五センチメートル以上とすること。ただし、床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料でおおう等防湿上有効な措置を講じた場合には、この限りでない。 四 床は、畳敷きとすること。ただし、寝台を設けた場合には、この限りでない。 五 天井を設け、その高さは二・一メートル以上とすること。 六 二段以上の寝台を設ける場合には、各段の寝台と寝台との上下の間隔及び最上段の寝台と天井との間隔は、八十五センチメートル以上とすること。 七 各室には、寝具を収納するための押入れ若しくは棚を設け、又はこれらに代わる設備を設けること。ただし、寝台を設けた場合には、この限りでない。 八 各室には、十分な容積を有し、かつ、施錠可能な身の回り品を収納するための設備を個人別に設けること。 九 各室には、床面積の七分の一以上の面積に相当する有効採光面積を有する窓を設けること。 十 各室には、床面積十平方メートル以内ごとに、白熱電球にあつては六十ワット以上、蛍光ランプにあつては二十ワット以上の消費電力の照明設備を設けること。 十一 換気が十分であること。 十二 外窓には、雨戸又はガラス戸等を設け、かつ、窓掛けを設けること。 十三 寝室と廊下との間は、壁、戸等で区画すること。 十四 蚊を防ぐための措置を講ずること。 十五 防寒のための採暖の設備を設けること。 十六 防暑のための冷房等の設備を設けること。 2 使用者は、寄宿労働者が昼間睡眠を必要とする場合には、寝室に暗幕その他の遮光のための設備を設けなければならない。 3 使用者は、寝室の入口に、当該寝室に居住する者の氏名及び定員を掲示しなければならない。 第十七条 使用者は、食堂又は炊事場を設ける場合には、次の各号に定めるところによるほか、常に清潔を保持するため必要な措置を講じなければならない。 一 床は、土のままとせず、板張り、コンクリート等清掃に便利な構造とすること。 二 食堂には、同時に食事をする者の数に応じ、食卓を設け、かつ、座食することができる場合を除き、いすを設けること。 三 照明及び換気が十分であること。 四 食堂には、防寒のための採暖の設備を設けること。 五 食堂には、防暑のための冷房等の設備を設けること。 六 はえ、ごきぶりその他のこん虫、ねずみ等の害を防ぐための措置を講ずること。 七 食器及び炊事用器具を保管する設備を設け、これらを清潔に保持すること。 八 廃物及び汚水を処理するための設備を設けること。 九 炊事従業員には、炊事専用の清潔な作業衣を着用させること。 第十八条 使用者は、飲用及び洗浄のため清浄な水を十分に備えなければならない。 2 使用者は、前項の水については、水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第五項に規定する水道事業者の水道から供給されるものとしなければならない。ただし、同法第四条の規定に基づく水質基準に適合していることを確認した水と同質の水を用いる場合においては、この限りではない。 第十九条 使用者は、次の各号に定めるところにより、浴場を設けなければならない。ただし、他に利用しうる浴場がある場合には、この限りでない。 一 寄宿舎に寄宿する者の数が十人以内ごとに一人以上の者が同時に入浴することができる規模の浴室を設けること。 二 浴室には、清浄な水又は上がり湯を備えること、浴場を適当な温度及び量に保つこと等清潔保持及び保温のため必要な措置を講ずること。 三 脱衣場及び浴室は、男女別とすること。ただし、男性と女性のいずれか一方が著しく少数であり、かつ、男女により入浴の時間を異にする場合はこの限りでない。 四 照明及び換気が十分であること。 第二十条 使用者は、便所については、次の各号に定めるところによるほか、常に清潔を保持するため必要な措置を講じなければならない。 一 寝室、食堂及び炊事場から適当な距離に設けること。 二 大便所の便房の数は、寄宿舎に寄宿する者の数が十五人以内ごとに一個以上とすること。 三 便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。 四 照明及び換気が十分であること。 五 流出する水によつて手を洗う設備を設けること。 第二十一条 使用者は、寄宿舎に寄宿する者の数に応じ、くつ、雨具等を収納する設備を屋内に設けなければならない。 第二十二条 使用者は、寄宿舎に寄宿する者の数に応じ、洗面所、洗たく場及び物干し場を設けなければならない。 第二十三条 使用者は、常時五十人以上の者が寄宿する寄宿舎には、休養のための室を設けなければならない。 第二十三条の二 使用者は、なるべく教養、娯楽、面会のための室等寄宿労働者のための適当な福利施設を設けなければならない。 第二十四条 寄宿舎であつて、六箇月に満たない期間内に、解体するもの又は寄宿舎として使用しなくなるものについては、第十六条第一項第五号及び第十九条第一号の規定は、適用しない。 2 常時十人に満たない者が寄宿する寄宿舎については、第十条第一項の規定は、適用しない。(出入口)
(警報設備)
(消火設備)
(避難等の訓練)
(掃除用具)
(階段の構造)
(廊下の幅)
(常夜灯)
(寝室)
(食堂及び炊事場)
(飲用水等)
(浴場)
(便所)
(くつ、雨具等の収納設備)
(洗面所、洗たく場及び物干し場)
(休養室)
(福利施設)
(適用除外)