労働災害防止団体法 第11条~第35条
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(令和4年6月17日施行)
第二章 労働災害防止団体
第二節 中央労働災害防止協会
(業務)
第十一条 中央協会は、労働災害の防止に関し、会員間の連絡及び調整を図るほか、次の業務を行なうものとする。
一 事業主、事業主の団体等が行なう労働災害の防止のための活動を促進すること。
二 教育及び技術的援助のための施設を設置し、及び運営すること。
三 技術的な事項について指導及び援助を行なうこと。
四 機械及び器具について試験及び検査を行なうこと。
五 労働者の技能に関する講習を行なうこと。
六 情報及び資料を収集し、及び提供すること。
七 調査及び広報を行なうこと。
八 その他必要な業務を行なうこと。
2 中央協会は、前項の業務のほか、国からの委託を受けて、次の業務を行うことができる。
一 安全衛生教育に従事する指導員の養成及び資質の向上を図るための業務を行うこと。
二 化学物質等で労働者の健康障害を生ずるおそれのあるものの有害性の検査のための業務を行うこと。
三 快適な職場環境の形成に関する情報及び資料の収集及び提供並びに広報その他の啓発活動を行うこと。
四 一般社団法人又は一般財団法人であつて、都道府県の区域内において事業者に対する快適な職場環境を形成するための措置に係る技術的な事項についての指導及び援助その他の快適な職場環境の形成の促進に関する業務を行うものに対して、相談、助言その他の援助を行うこと。
3 第一項第三号の業務は、指定業種に属する事業以外の事業の事業主及びその事業主の団体に対して行なうものとする。
4 中央協会は、第一項の業務を行なうにあたつては、労働安全衛生法に基づいて策定された労働災害防止計画に即応するように努めなければならない。
(安全管理士及び衛生管理士)
第十二条 中央協会は、前条第一項の業務のうち労働災害の防止に関する技術的な事項に係るものを行なわせるため、安全管理士及び衛生管理士を置かなければならない。
2 前項の安全管理士及び衛生管理士は、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから選任しなければならない。
(会員の資格)
第十三条 中央協会の会員の資格を有するものは、次に掲げる法人その他の団体とする。
一 協会
二 全国的な事業主の団体で労働災害の防止のための活動を行なうもの
三 前二号に掲げるもののほか、労働災害の防止のための活動を行なう団体で定款で定めるもの
(加入)
第十四条 協会は、すべて中央協会の会員となる。
2 中央協会は、前条第二号及び第三号の法人その他の団体が中央協会に加入しようとするときは、正当な理由がないのにその加入を拒み、又はその加入について不当な条件をつけてはならない。
(会費)
第十五条 中央協会は、定款で定めるところにより、会員から会費を徴収することができる。
(設立)
第十六条 中央協会は、全国を通じて一個設立することができるものとする。
(発起人)
第十七条 中央協会を設立するには、その会員になろうとする五以上の法人その他の団体が発起人となることを要する。
(創立総会)
第十八条 発起人は、定款を作成し、これを会議の日時及び場所とともにその会議開催日の一月前までに公告して、創立総会を開かなければならない。
2 定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。
3 創立総会の議事は、会員の資格を有する法人その他の団体でその会日までに発起人に対して会員となる旨を申し出たものの二分の一以上が出席して、その出席者の議決権の三分の二以上で決する。
4 第三十一条及び第三十一条の二の規定は、創立総会の議決に準用する。
(設立の認可)
第十九条 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、定款及び厚生労働省令で定める事項を記載した書面を厚生労働大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。
(成立の時期等)
第二十条 中央協会は、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
2 中央協会は、成立の日から二週間以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
(定款)
第二十一条 中央協会の定款には、次の事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 業務
四 主たる事務所の所在地
五 会員の資格に関する事項
六 会員の加入及び脱退に関する事項
七 会員の権利及び義務に関する事項
八 会費に関する事項
九 役員に関する事項
十 参与に関する事項
十一 総会に関する事項
十二 会計に関する事項
十三 事業年度
十四 公告の方法
2 定款の変更は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(役員)
第二十二条 中央協会に、役員として、会長一人、理事五人以上及び監事二人以上を置く。
2 会長は、中央協会を代表し、その業務を総理する。
3 理事は、定款で定めるところにより、会長を補佐して会務を掌理し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行なう。
4 監事は、中央協会の業務及び経理の状況を監査し、その監査の結果を総会に報告する。
(役員の任免及び任期)
第二十三条 役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。
2 会長の任期は、三年以内において定款で定める期間とし、理事及び監事の任期は、二年以内において定款で定める期間とする。ただし、設立当時の会長の任期は、一年六月以内において創立総会で定める期間とし、設立当時の理事及び監事の任期は、一年以内において創立総会で定める期間とする。
3 役員は、再任されることができる。
(監事の兼職の禁止)
第二十四条 監事は、会長、理事又は中央協会の職員を兼ねてはならない。
(代表権の制限)
第二十五条 中央協会と会長との利益が相反する事項については、会長は、代表権を有しない。この場合には、定款で定めるところにより、監事が中央協会を代表する。
(決算関係書類の提出等)
第二十六条 会長は、通常総会の開催日の一週間前までに、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を監事に提出し、かつ、これらを主たる事務所に備えて置かなければならない。
2 会長は、監事の意見書を添えて前項に規定する書類を通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。
3 前項の監事の意見書については、これに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。)の添付をもつて、当該監事の意見書の添付に代えることができる。この場合において、会長は、当該監事の意見書を添付したものとみなす。
(参与)
第二十七条 中央協会に、参与を置く。
2 参与は、中央協会の業務の運営に関する重要な事項に参与する。
3 参与は、労働災害の防止に関し学識経験がある者のうちから、会長が委嘱する。
4 前三項に定めるもののほか、参与に関し必要な事項は、定款で定める。
(総会の招集)
第二十八条 会長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。
2 会長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。
第二十八条の二 総会員の五分の一以上から総会の目的である事項を示して請求があつたときは、理事は、臨時総会を招集しなければならない。ただし、総会員の五分の一の割合については、定款でこれと異なる割合を定めることができる。 第二十八条の三 総会の招集の通知は、総会の日より少なくとも五日前に、その総会の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従つてしなければならない。 第二十九条 次の事項は、総会の議決を経なければならない。 一 定款の変更 二 事業計画及び収支予算の決定又は変更 三 解散 四 会員の除名 五 その他定款で定める事項 2 総会においては、前条の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、議決をすることができる。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。 第三十条 総会の議事は、総会員の二分の一以上が出席して、その出席者の議決権の過半数で決する。ただし、前条第一項第一号、第三号及び第四号の事項に係る議事は、総会員の二分の一以上が出席して、その出席者の議決権の三分の二以上の多数で決する。 第三十一条 各会員の議決権は、平等とする。 2 総会に出席しない会員は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。 3 前二項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。 第三十一条の二 中央協会と特定の会員との関係について議決をする場合には、その会員は、議決権を有しない。 第三十二条 中央協会は、次の理由によつて解散する。 一 総会の議決 二 破産手続開始の決定 三 設立の認可の取消し 2 中央協会は、前項第一号の規定により解散したときは、解散の日から二週間以内に、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。 第三十二条の二 中央協会がその債務につきその財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、理事若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。 2 前項に規定する場合には、理事は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。 第三十二条の三 解散した中央協会は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。 第三十三条 清算人は、第三十二条第一項第一号の規定による解散の場合には総会において選任し、同項第三号の規定による解散の場合には厚生労働大臣が選任する。 第三十三条の二 前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。 第三十三条の三 重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。 第三十三条の四 清算人の職務は、次のとおりとする。 一 現務の結了 二 債権の取立て及び債務の弁済 三 残余財産の引渡し 2 清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。 第三十三条の五 清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。 2 前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。 3 清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。 4 第一項の公告は、官報に掲載してする。 第三十三条の六 前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、中央協会の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。 第三十三条の七 清算中に中央協会の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。 2 清算人は、清算中の中央協会が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。 3 前項に規定する場合において、清算中の中央協会が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。 4 第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。 第三十四条 清算人は、財産処分の方法を定め、総会の議決を経て厚生労働大臣の認可を受けなければならない。 2 総会が前項の議決をしないとき又はすることができないときは、清算人は、厚生労働大臣の認可を受けて、財産処分の方法を定めなければならない。 3 残余財産は、労働災害の防止のための活動を行なう団体に帰属させなければならない。 第三十四条の二 中央協会の清算は、裁判所の監督に属する。 2 裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。 3 中央協会の清算を監督する裁判所は、厚生労働大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。 4 厚生労働大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。 第三十四条の三 清算が結了したときは、清算人は、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。 第三十四条の四 中央協会の清算の監督及び清算人に関する事件は、その主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。 第三十四条の五 清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。 第三十四条の六 裁判所は、第三十三条の二の規定により清算人を選任した場合には、中央協会が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。この場合においては、裁判所は、当該清算人及び監事の陳述を聴かなければならない。 第三十五条 裁判所は、中央協会の清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。 2 前二条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。この場合において、前条中「清算人及び監事」とあるのは、「中央協会及び検査役」と読み替えるものとする。(総会の招集の通知)
(総会の議決事項)
(総会の議事)
(会員の議決権)
(議決権のない場合)
(解散)
(中央協会についての破産手続の開始)
(清算中の中央協会の能力)
(清算人)
(裁判所による清算人の選任)
(清算人の解任)
(清算人の職務及び権限)
(債権の申出の催告等)
(期間経過後の債権の申出)
(清算中の中央協会についての破産手続の開始)
(財産処分の方法等)
(裁判所による監督)
(清算結了の届出)
(清算の監督等に関する事件の管轄)
(不服申立ての制限)
(裁判所の選任する清算人の報酬)
(検査役の選任)