建設労働者の雇用の改善等に関する法律 第5条~第11条
このページでは建設労働者の雇用の改善等に関する法律(建設労働者雇用改善法) 第5条、 第6条、 第7条、 第8条、 第9条、 第10条、 第11条 を掲載しています。
(令和6年5月17日施行)
第三章 建設労働者の雇用の改善等
(雇用管理責任者)
第五条 事業主は、建設事業(建設労働者を雇用して行うものに限る。第八条において同じ。)を行う事業所ごとに、次に掲げる事項のうち当該事業所において処理すべき事項を管理させるため、雇用管理責任者を選任しなければならない。
一 建設労働者の募集、雇入れ及び配置に関すること。
二 建設労働者の技能の向上に関すること。
三 建設労働者の職業生活上の環境の整備に関すること。
四 前三号に掲げるもののほか、建設労働者に係る雇用管理に関する事項で厚生労働省令で定めるもの
2 事業主は、雇用管理責任者を選任したときは、当該雇用管理責任者の氏名を当該事業所に掲示する等により当該事業所の建設労働者に周知させるように努めなければならない。
3 事業主は、雇用管理責任者について、必要な研修を受けさせる等第一項各号に掲げる事項を管理するための知識の習得及び向上を図るように努めなければならない。
(募集に関する事項の届出)
第六条 事業主は、新聞、雑誌その他の刊行物に掲載する広告、文書の掲出又は頒布その他厚生労働省令で定める方法以外の方法により建設労働者の募集を行う場合において、その被用者に建設労働者を募集させようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該被用者の氏名その他建設労働者の募集に関する事項で厚生労働省令で定めるものを公共職業安定所長に届け出なければならない。ただし、建設労働者の募集の適正化を図るため特に必要があると認められる区域として厚生労働省令で定める区域以外の区域において建設労働者を募集させる場合は、この限りでない。
(雇用に関する文書の交付)
第七条 事業主は、建設労働者を雇い入れたときは、速やかに、当該建設労働者に対して、当該事業主の氏名又は名称、その雇入れに係る事業所の名称及び所在地、雇用期間並びに従事すべき業務の内容を明らかにした文書を交付しなければならない。
(書類の備付け等)
第八条 一の場所において行う建設事業の仕事(以下この条において「建設工事」という。)の一部を請負人に請け負わせている事業主(当該建設工事の一部を請け負わせる契約が二以上あるため、その者が二以上あることとなるときは、当該請負契約のうち最も先次の請負契約における注文者とする。以下この条において「元方事業主」という。)は、当該建設工事について、その請負人(当該建設工事が数次の請負契約によって行われるときは、当該請負人の請負契約の後次のすべての請負契約の当事者である請負人を含むものとし、当該建設工事につき常態として建設労働者を雇用する請負人に限る。以下この条において「関係請負人」という。)ごとに、その氏名又は名称、その雇用する建設労働者を当該建設工事に従事させようとする期間及びその選任に係る雇用管理責任者の氏名を明らかにした書類を、厚生労働省令で定めるところにより、当該建設工事に係る事業所に備えて置かなければならない。ただし、当該建設工事に係る事業所において元方事業主及び関係請負人が雇用する建設労働者の数が厚生労働省令で定める数未満である場合は、この限りでない。
2 元方事業主は、関係請負人に対して、第五条第一項に規定する事項の適正な管理に関し助言、指導その他の援助を行うように努めなければならない。
(建設労働者の雇用の安定等に関する事業)
第九条 政府は、建設労働者(雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第六十二条第一項に規定する被保険者等に該当するものに限る。以下この条及び次条において同じ。)の雇用の安定並びに能力の開発及び向上を図るため、同法第六十二条の雇用安定事業又は同法第六十三条の能力開発事業として、次の事業を行うことができる。
一 事業主、事業主の団体又はその連合団体(次号において「事業主等」という。)に対して、建設労働者の雇用の改善、再就職の促進その他建設労働者の雇用の安定を図るために必要な助成を行うこと。
二 事業主等に対して、建設労働者の技能の向上を推進するために必要な助成を行うこと。
三 第十四条第一項に規定する認定団体に対して、第四十三条第二号に規定する送出就業の作業環境に適応させるための訓練の促進並びに建設業務労働者の就職及び送出就業の円滑化を図るために必要な助成を行うこと。
(費用)
第十条 雇用保険法第六十六条第三項第一号に規定する一般保険料徴収額(以下この条において「一般保険料徴収額」という。)に同項第四号に規定する二事業率を乗じて得た額のうち、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号)第十二条第四項第三号に掲げる事業に係る一般保険料徴収額に、千分の一の率を雇用保険法第六十六条第三項第一号イに規定する雇用保険率で除して得た率を乗じて得た額に相当する額は、前条各号に掲げる事業に要する費用並びに同法第六十二条第一項各号及び第六十三条第一項各号に掲げる事業のうち建設労働者に係る事業で厚生労働省令で定めるものに要する費用に充てるものとする。
(報告)
第十一条 公共職業安定所長は、厚生労働省令で定めるところにより、第六条の事業主又は第八条第一項の元方事業主に対して、建設労働者の募集又は同項の関係請負人に係る書類の備付けに関し必要な報告を求めることができる。