労働委員会規則 第69条~第77条
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(令和5年2月28日施行)
第七章 一般企業における労働争議の実情調査並びにあつせん、調停及び仲裁
第四節 労働争議の調停
(調停申請書)
第六十九条 調停申請書には、次の各号に掲げる事項を記載するものとする。
一 申請の日付
二 申請者の名称(当事者の委任を受けた者であるときは、その権限を証明する書面を添えなければならない。)
三 関係当事者の名称及びその組織
四 事業の種類(事業が労調法第八条の規定による公益事業を含むときは、その種別)
五 関係事業所名及びその所在地(船員に関する労働争議にあつては、労働争議の関係船舶)
六 調停事項
七 申請に至るまでの交渉経過
八 争議行為を伴つている場合は、その概況
九 労働協約の定めに基づく当事者の一方からの申請である場合は、当該協約の関係条項
(申請の受付)
第七十条 職員は、調停申請書を受け付けるにあたつて、事実を聞き取り、前条各号に定める記載事項と相違する箇所があるときは、申請者に説明してその補正を求めなければならない。
2 労調法第十八条第一号、第二号若しくは第三号又は地方公労法第十四条第一号、第二号若しくは第三号の規定に基づいて調停申請書が提出された場合でも、委員会が労調法第二条後段及び第四条の規定の趣旨に基づき、関係当事者間において事件の自主的解決についての努力がきわめて不十分であり、なお、交渉の余地があると認めたときは、一応申請を取り下げて交渉を続行するよう勧告することができる。この場合には、関係当事者にその理由を明示しなければならない。
3 関係当事者から調停の申請があつたとき、委員会が職権に基づいて調停を行う必要があると決議したとき、厚生労働大臣若しくは都道府県知事から調停の請求があつたとき、又は調停事項の変更若しくは追加があつたときは、その日を明確にしておかなければならない。
(調停委員の指名)
第七十一条 会長は、労調法第十九条から第二十一条までの規定に基づいて調停委員を指名するにあたり、当該事件に直接利害関係のある者を調停委員にすることができない。
2 会長が調停委員を指名したときは、担当職員を指名して、調停委員及び担当職員の氏名を遅滞なく関係当事者に通知しなければならない。
(調停)
第七十二条 調停委員会は、必要と認めた場合には、事実を調査し、又は細部にわたる審議を行なうことを特定の調停委員又はその他の者に委嘱することができる。その他の者を委嘱する場合には、あらかじめ会長の同意を得なければならない。
2 調停委員会は、事件を迅速かつ公正に解決するために適当と認めた場合には、事件の現地において調停手続の全部又は一部を行なうことができる。
3 調停委員会の委員長は、調停の経過及び結果について適時会長に報告し、又は必要に応じて総会に報告しなければならない。
4 第六十六条第一項の規定は、調停について準用する。この場合において、「あつせん員」とあるのは、「調停委員会の委員長」と読み替えるものとする。
(調停の取下げ)
第七十三条 労調法第十八条第一号若しくは第二号又は地方公労法第十四条第一号若しくは第二号の規定に基づいて調停が開始されたときには、関係当事者双方の合意によつて、労調法第十八条第三号若しくは第五号又は地方公労法第十四条第三号若しくは第五号の規定に基づいて調停が開始されたときには、調停を申請した者又は請求した者によつて、いつでも調停事項の全部又は一部について申請又は請求を取り下げることができる。
(調停の打切り)
第七十四条 調停案を提示する以前においてやむをえない事由のために調停を継続することができなくなつたときには、調停委員会は、理由を付してその旨を関係当事者に通知するとともに、その経過を書面によつて会長に報告しなければならない。
(調停の終結)
第七十五条 調停案に対し関係当事者の双方から回答があつたときには、調停委員会は、その任務を終結し、その経過を書面によつて会長に報告しなければならない。
(調停案の疑義に関する申請)
第七十六条 労調法第二十六条第二項の規定によつて調停案の解釈又は履行に関し関係当事者から見解を明らかにすることの申請があつたときは、会長は、すみやかにその調停案を提示した調停委員会の委員長に通知し、調停委員会の招集を求めなければならない。
2 前項の規定による申請が関係当事者の一方からなされたときは、会長は、他の関係当事者にも通知しなければならない。
(調停に関する公表)
第七十七条 委員会は、公益事業に関する事件について調停の申請、請求若しくは決議があつたとき、又は調停案の解釈若しくは履行に関し関係当事者から見解を明らかにすることの申請があつたときは、新聞、ラジオ等によつてその旨を公表しなければならない。