厚生年金保険法 第42条~第46条
このページでは厚生年金保険法(厚生年金法) 第42条、 第43条、 第43条の2、 第43条の3、 第43条の4、 第43条の5、 第44条、 第44条の2、 第44条の3、 第45条、 第46条 を掲載しています。
(令和6年10月1日施行)
第三章 保険給付
第二節 老齢厚生年金
(受給権者)
第四十二条 老齢厚生年金は、被保険者期間を有する者が、次の各号のいずれにも該当するに至つたときに、その者に支給する。
一 六十五歳以上であること。
二 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が十年以上であること。
(年金額)
第四十三条 老齢厚生年金の額は、被保険者であつた全期間の平均標準報酬額(被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額に、別表各号に掲げる受給権者の区分に応じてそれぞれ当該各号に定める率(以下「再評価率」という。)を乗じて得た額の総額を、当該被保険者期間の月数で除して得た額をいう。附則第十七条の六第一項及び第二十九条第三項を除き、以下同じ。)の千分の五・四八一に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて得た額とする。
2 受給権者が毎年九月一日(以下この項において「基準日」という。)において被保険者である場合(基準日に被保険者の資格を取得した場合を除く。)の老齢厚生年金の額は、基準日の属する月前の被保険者であつた期間をその計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。ただし、基準日が被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの間に到来し、かつ、当該被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの期間が一月以内である場合は、基準日の属する月前の被保険者であつた期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。
3 被保険者である受給権者がその被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して一月を経過したときは、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であつた期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、資格を喪失した日(第十四条第二号から第四号までのいずれかに該当するに至つた日にあつては、その日)から起算して一月を経過した日の属する月から、年金の額を改定する。
(再評価率の改定等)
第四十三条の二 再評価率については、毎年度、第一号に掲げる率(以下「物価変動率」という。)に第二号及び第三号に掲げる率を乗じて得た率(以下「名目手取り賃金変動率」という。)を基準として改定し、当該年度の四月以降の保険給付について適用する。
一 当該年度の初日の属する年の前々年の物価指数(総務省において作成する年平均の全国消費者物価指数をいう。以下同じ。)に対する当該年度の初日の属する年の前年の物価指数の比率
二 イに掲げる率をロに掲げる率で除して得た率の三乗根となる率
イ 当該年度の初日の属する年の五年前の年の四月一日の属する年度における被保険者に係る標準報酬平均額(各年度における標準報酬の総額を各年度における被保険者の数で除して得た額を十二で除して得た額に相当する額として、被保険者の性別構成及び年齢別構成並びに標準報酬の分布状況の変動を参酌して政令で定めるところにより算定した額をいう。以下この号において同じ。)に対する当該年度の前々年度における被保険者に係る標準報酬平均額の比率
ロ 当該年度の初日の属する年の五年前の年における物価指数に対する当該年度の初日の属する年の前々年における物価指数の比率
三 イに掲げる率をロに掲げる率で除して得た率
イ 〇・九一〇から当該年度の初日の属する年の三年前の年の九月一日におけるこの法律の規定による保険料率(以下「保険料率」という。)の二分の一に相当する率を控除して得た率
ロ 〇・九一〇から当該年度の初日の属する年の四年前の年の九月一日における保険料率の二分の一に相当する率を控除して得た率
2 次の各号に掲げる再評価率の改定については、前項の規定にかかわらず、当該各号に定める率を基準とする。
一 当該年度の前年度に属する月の標準報酬(以下「前年度の標準報酬」という。)に係る再評価率 前項第三号に掲げる率(以下「可処分所得割合変化率」という。)
二 当該年度の前々年度又は当該年度の初日の属する年の三年前の年の四月一日の属する年度に属する月の標準報酬(以下「前々年度等の標準報酬」という。)に係る再評価率 物価変動率に可処分所得割合変化率を乗じて得た率
3 当該年度に属する月の標準報酬に係る再評価率については、当該年度の前年度におけるその年度に属する月の標準報酬に係る再評価率に可処分所得割合変化率を乗じて得た率を基準として設定する。
4 前三項の規定による再評価率の改定又は設定の措置は、政令で定める。
第四十三条の三 受給権者が六十五歳に達した日の属する年度の初日の属する年の三年後の年の四月一日の属する年度(第四十三条の五において「基準年度」という。)以後において適用される再評価率(以下「基準年度以後再評価率」という。)の改定については、前条の規定にかかわらず、物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)を基準とする。 2 前年度の標準報酬及び前々年度等の標準報酬に係る基準年度以後再評価率の改定については、前項の規定にかかわらず、前条第二項各号の規定を適用する。 3 前二項の規定による基準年度以後再評価率の改定の措置は、政令で定める。 第四十三条の四 調整期間における再評価率の改定については、前二条の規定にかかわらず、名目手取り賃金変動率に、調整率(第一号に掲げる率に第二号に掲げる率を乗じて得た率(当該率が一を上回るときは、一)をいう。以下この条及び次条において同じ。)に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率を乗じて得た率(当該率が一を下回るときは、一。以下この条において「算出率」という。)を基準とする。 一 当該年度の初日の属する年の五年前の年の四月一日の属する年度における公的年金の被保険者(この法律又は国民年金法の被保険者をいう。)の総数として政令で定めるところにより算定した数(以下この号において「公的年金被保険者総数」という。)に対する当該年度の前々年度における公的年金被保険者総数の比率の三乗根となる率 二 〇・九九七 2 調整期間における次の各号に掲げる再評価率の改定については、前項の規定にかかわらず、当該各号に定める率を基準とする。 一 前年度の標準報酬に係る再評価率 イに掲げる率にロに掲げる率を乗じて得た率(算出率が一となる場合にあつては、当該乗じて得た率に、一をハに掲げる率にロに掲げる率を乗じて得た率で除して得た率を乗じて得た率) イ 可処分所得割合変化率 ロ 調整率に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率 ハ 名目手取り賃金変動率 二 前々年度等の標準報酬に係る再評価率 物価変動率に前号イに掲げる率及び同号ロに掲げる率を乗じて得た率(算出率が一となる場合にあつては、当該乗じて得た率に、一を同号ハに掲げる率に同号ロに掲げる率を乗じて得た率で除して得た率を乗じて得た率) 3 調整期間における当該年度に属する月の標準報酬に係る再評価率の設定については、第四十三条の二第三項の規定にかかわらず、当該年度の前年度におけるその年度に属する月の標準報酬に係る再評価率に、第一号に掲げる率及び第二号に掲げる率を乗じて得た率(算出率が一となる場合にあつては、当該乗じて得た率に、一を第三号に掲げる率に第二号に掲げる率を乗じて得た率で除して得た率を乗じて得た率)を基準とする。 一 可処分所得割合変化率 二 調整率に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率 三 名目手取り賃金変動率 4 名目手取り賃金変動率が一を下回る場合の調整期間における再評価率の改定又は設定については、前三項の規定にかかわらず、第四十三条の二第一項から第三項までの規定を適用する。 5 第一項から第三項までの特別調整率とは、第一号の規定により設定し、第二号の規定により改定した率をいう。 一 平成二十九年度における特別調整率は、一とする。 二 特別調整率については、毎年度、名目手取り賃金変動率に調整率を乗じて得た率を算出率で除して得た率(名目手取り賃金変動率が一を下回るときは、調整率)を基準として改定する。 6 前各項の規定による再評価率の改定又は設定の措置は、政令で定める。(調整期間における再評価率の改定等の特例)
第四十三条の五 調整期間における基準年度以後再評価率の改定については、前条の規定にかかわらず、第一号に掲げる率に第二号に掲げる率を乗じて得た率(当該率が一を下回るときは、一。以下この条において「基準年度以後算出率」という。)を基準とする。 一 物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率) 二 調整率に当該年度の前年度の基準年度以後特別調整率(当該年度が基準年度である場合にあつては、当該年度の前年度の前条第五項に規定する特別調整率。次項第一号ロ及び第三項第二号において同じ。)を乗じて得た率 2 調整期間における次の各号に掲げる基準年度以後再評価率の改定については、前項の規定にかかわらず、当該各号に定める率を基準とする。 一 前年度の標準報酬に係る基準年度以後再評価率 イに掲げる率にロに掲げる率を乗じて得た率(基準年度以後算出率が一となる場合にあつては、当該乗じて得た率に、一をハに掲げる率にロに掲げる率を乗じて得た率で除して得た率を乗じて得た率) イ 可処分所得割合変化率 ロ 調整率に当該年度の前年度の基準年度以後特別調整率を乗じて得た率 ハ 物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率) 二 前々年度等の標準報酬に係る基準年度以後再評価率 物価変動率に前号イに掲げる率及び同号ロに掲げる率を乗じて得た率(基準年度以後算出率が一となる場合にあつては、当該乗じて得た率に、一を同号ハに掲げる率に同号ロに掲げる率を乗じて得た率で除して得た率を乗じて得た率) 3 調整期間における当該年度に属する月の標準報酬に係る基準年度以後再評価率の設定については、前条第三項の規定にかかわらず、当該年度の前年度におけるその年度に属する月の標準報酬に係る基準年度以後再評価率(当該年度が基準年度である場合にあつては、再評価率)に、第一号に掲げる率及び第二号に掲げる率を乗じて得た率(基準年度以後算出率が一となる場合にあつては、当該乗じて得た率に、一を第三号に掲げる率に第二号に掲げる率を乗じて得た率で除して得た率を乗じて得た率)を基準とする。 一 可処分所得割合変化率 二 調整率に当該年度の前年度の基準年度以後特別調整率を乗じて得た率 三 物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率) 4 物価変動率又は名目手取り賃金変動率が一を下回る場合の調整期間における基準年度以後再評価率の改定又は設定については、前三項の規定にかかわらず、第四十三条の二第三項並びに第四十三条の三第一項及び第二項の規定を適用する。 5 第一項から第三項までの基準年度以後特別調整率とは、第一号の規定により設定し、第二号の規定により改定した率をいう。 一 基準年度における基準年度以後特別調整率は、イに掲げる率にロに掲げる率を乗じて得た率とする。 イ 基準年度の前年度の前条第五項に規定する特別調整率 ロ 物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)に調整率を乗じて得た率を基準年度以後算出率で除して得た率(物価変動率又は名目手取り賃金変動率が一を下回るときは、調整率) 二 基準年度以後特別調整率については、毎年度、前号ロに掲げる率を基準として改定する。 6 前各項の規定による基準年度以後再評価率の改定又は設定の措置は、政令で定める。 第四十四条 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十未満であつたときは、第四十三条第二項又は第三項の規定により当該月数が二百四十以上となるに至つた当時。第三項において同じ。)その者によつて生計を維持していたその者の六十五歳未満の配偶者又は子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子及び二十歳未満で第四十七条第二項に規定する障害等級(以下この条において単に「障害等級」という。)の一級若しくは二級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、第四十三条の規定にかかわらず、同条に定める額に加給年金額を加算した額とする。ただし、国民年金法第三十三条の二第一項の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。 2 前項に規定する加給年金額は、同項に規定する配偶者については二十二万四千七百円に国民年金法第二十七条に規定する改定率であつて同法第二十七条の三及び第二十七条の五の規定の適用がないものとして改定したもの(以下この章において「改定率」という。)を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)とし、同項に規定する子については一人につき七万四千九百円に改定率を乗じて得た額(そのうち二人までについては、それぞれ二十二万四千七百円に改定率を乗じて得た額とし、それらの額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)とする。 3 受給権者がその権利を取得した当時胎児であつた子が出生したときは、第一項の規定の適用については、その子は、受給権者がその権利を取得した当時その者によつて生計を維持していた子とみなし、その出生の月の翌月から、年金の額を改定する。 4 第一項の規定によりその額が加算された老齢厚生年金については、配偶者又は子が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、同項の規定にかかわらず、その者に係る同項の加給年金額を加算しないものとし、次の各号のいずれかに該当するに至つた月の翌月から、年金の額を改定する。 一 死亡したとき。 二 受給権者による生計維持の状態がやんだとき。 三 配偶者が、離婚又は婚姻の取消しをしたとき。 四 配偶者が、六十五歳に達したとき。 五 子が、養子縁組によつて受給権者の配偶者以外の者の養子となつたとき。 六 養子縁組による子が、離縁をしたとき。 七 子が、婚姻をしたとき。 八 子(障害等級の一級又は二級に該当する障害の状態にある子を除く。)について、十八歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了したとき。 九 障害等級の一級又は二級に該当する障害の状態にある子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子を除く。)について、その事情がやんだとき。 十 子が、二十歳に達したとき。 5 第一項又は前項第二号の規定の適用上、老齢厚生年金の受給権者によつて生計を維持していたこと又はその者による生計維持の状態がやんだことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。(加給年金額)
第四十四条の二 削除 第四十四条の三 老齢厚生年金の受給権を有する者であつてその受給権を取得した日から起算して一年を経過した日(以下この条において「一年を経過した日」という。)前に当該老齢厚生年金を請求していなかつたものは、実施機関に当該老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができる。ただし、その者が当該老齢厚生年金の受給権を取得したときに、他の年金たる給付(他の年金たる保険給付又は国民年金法による年金たる給付(老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金を除く。)をいう。以下この条において同じ。)の受給権者であつたとき、又は当該老齢厚生年金の受給権を取得した日から一年を経過した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となつたときは、この限りでない。 2 一年を経過した日後に次の各号に掲げる者が前項の申出(第五項の規定により前項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を除く。以下この項において同じ。)をしたときは、当該各号に定める日において、前項の申出があつたものとみなす。 一 老齢厚生年金の受給権を取得した日から起算して十年を経過した日(次号において「十年を経過した日」という。)前に他の年金たる給付の受給権者となつた者 他の年金たる給付を支給すべき事由が生じた日 二 十年を経過した日後にある者(前号に該当する者を除く。) 十年を経過した日 3 第一項の申出(第五項の規定により第一項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を含む。次項において同じ。)をした者に対する老齢厚生年金の支給は、第三十六条第一項の規定にかかわらず、当該申出のあつた月の翌月から始めるものとする。 4 第一項の申出をした者に支給する老齢厚生年金の額は、第四十三条第一項及び第四十四条の規定にかかわらず、これらの規定により計算した額に、老齢厚生年金の受給権を取得した日の属する月の前月までの被保険者期間を基礎として第四十三条第一項の規定の例により計算した額及び第四十六条第一項の規定の例により計算したその支給を停止するものとされた額を勘案して政令で定める額を加算した額とする。 5 第一項の規定により老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができる者が、その受給権を取得した日から起算して五年を経過した日後に当該老齢厚生年金を請求し、かつ、当該請求の際に同項の申出をしないときは、当該請求をした日の五年前の日に同項の申出があつたものとみなす。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。 一 当該老齢厚生年金の受給権を取得した日から起算して十五年を経過した日以後にあるとき。 二 当該請求をした日の五年前の日以前に他の年金たる給付の受給権者であつたとき。 第四十五条 老齢厚生年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。 第四十六条 老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)、国会議員若しくは地方公共団体の議会の議員(前月以前の月に属する日から引き続き当該国会議員又は地方公共団体の議会の議員である者に限る。)である日又は七十歳以上の使用される者(前月以前の月に属する日から引き続き当該適用事業所において第二十七条の厚生労働省令で定める要件に該当する者に限る。)である日が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の一年間の標準賞与額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額(国会議員又は地方公共団体の議会の議員については、その者の標準報酬月額に相当する額として政令で定める額とその月以前の一年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額として政令で定める額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額とし、七十歳以上の使用される者(国会議員又は地方公共団体の議会の議員を除く。次項において同じ。)については、その者の標準報酬月額に相当する額とその月以前の一年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額とする。以下「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(第四十四条第一項に規定する加給年金額及び第四十四条の三第四項に規定する加算額を除く。以下この項において同じ。)を十二で除して得た額(以下この項において「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の二分の一に相当する額に十二を乗じて得た額(以下この項において「支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(同条第四項に規定する加算額を除く。)の支給を停止するものとする。 2 第二十条から第二十五条までの規定は、前項の七十歳以上の使用される者の標準報酬月額に相当する額及び標準賞与額に相当する額を算定する場合に準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。 3 第一項の支給停止調整額は、四十八万円とする。ただし、四十八万円に平成十七年度以後の各年度の物価変動率に第四十三条の二第一項第二号に掲げる率を乗じて得た率をそれぞれ乗じて得た額(その額に五千円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五千円以上一万円未満の端数が生じたときは、これを一万円に切り上げるものとする。以下この項において同じ。)が四十八万円(この項の規定による支給停止調整額の改定の措置が講ぜられたときは、直近の当該措置により改定した額)を超え、又は下るに至つた場合においては、当該年度の四月以後の支給停止調整額を当該乗じて得た額に改定する。 4 前項ただし書の規定による支給停止調整額の改定の措置は、政令で定める。 5 第一項の規定により老齢厚生年金の全部又は一部の支給を停止する場合においては、第三十六条第二項の規定は適用しない。 6 第四十四条第一項の規定によりその額が加算された老齢厚生年金については、同項の規定によりその者について加算が行われている配偶者が、老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十以上であるものに限る。)、障害厚生年金、国民年金法による障害基礎年金その他の年金たる給付のうち、老齢若しくは退職又は障害を支給事由とする給付であつて政令で定めるものの支給を受けることができるときは、その間、同項の規定により当該配偶者について加算する額に相当する部分の支給を停止する。(支給の繰下げ)
(失権)
(支給停止)