確定給付企業年金法 第82条の2~第82条の6

【DB法】
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このページでは確定給付企業年金法(DB法) 第82条の2第82条の3第82条の4第82条の5第82条の6 を掲載しています。

(令和4年6月17日施行)

第九章 確定給付企業年金と確定拠出年金との間の移行等

(確定拠出年金を実施する場合における手続等)

第八十二条の二 事業主等は、規約で定めるところにより、積立金の一部を、実施事業所の事業主が実施する企業型年金における当該実施事業所に使用される加入者の個人別管理資産(確定拠出年金法第二条第十二項に規定する個人別管理資産をいう。第六項において同じ。)に充てる場合には、政令で定めるところにより、当該積立金の一部を、当該事業主等の資産管理運用機関等から当該企業型年金の資産管理機関(同条第七項第一号ロに規定する資産管理機関をいう。以下同じ。)に移換することができる。

 前項の規約を定める場合には、当該企業型年金を実施する実施事業所の事業主の全部及び加入者のうち当該積立金の移換に係る加入者(以下この条において「移換加入者」という。)となるべき者の二分の一以上の同意並びに加入者のうち移換加入者となるべき者以外の者(以下この条において「移換加入者以外の加入者」という。)の二分の一以上の同意を得なければならない。

 前項の場合において、当該企業型年金が実施される実施事業所が二以上であるときは、同項の移換加入者となるべき者の同意及び移換加入者以外の加入者の同意は、各実施事業所について得なければならない。

 第一項の規定による積立金の移換に伴いその使用される加入者の全てが移換加入者以外の加入者である実施事業所の事業主の掛金が増加しない場合として厚生労働省令で定める場合には、第二項の規定にかかわらず、その使用される加入者の全てが移換加入者以外の加入者である実施事業所については、当該移換加入者以外の加入者の同意を要しない。

 事業主等は、第一項の規定によりその資産管理運用機関等が積立金の一部を移換したときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該積立金を移換した者に係る給付の支給に関する義務を免れる。

 第八十三条の規定により終了した確定給付企業年金の事業主等は、規約で定めるところにより、残余財産の全部又は一部を、当該終了した確定給付企業年金に係る厚生年金適用事業所の事業主が実施する企業型年金における当該厚生年金適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の個人別管理資産に充てる場合には、政令で定めるところにより、当該残余財産の全部又は一部を当該企業型年金の資産管理機関に移換することができる。この場合において、第八十九条第六項中「もの」とあるのは、「もの及び第八十二条の二第六項の規定により移換されたもの」とする。

 前各項に定めるもののほか、確定給付企業年金に係る厚生年金適用事業所の事業主が企業型年金を実施する場合における当該確定給付企業年金に関するこの法律その他の法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

(確定給付企業年金から確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換)

第八十二条の三 確定給付企業年金の中途脱退者は、企業型年金加入者(確定拠出年金法第二条第八項に規定する企業型年金加入者をいう。第九十一条の二十八第一項において同じ。)又は個人型年金加入者(同法第二条第十項に規定する個人型年金加入者をいう。次条第一項及び第九十一条の二十八第一項において同じ。)の資格を取得したときは、当該確定給付企業年金の事業主等に当該企業型年金の資産管理機関又は同法第二条第五項に規定する連合会(以下「国民年金基金連合会」という。)への脱退一時金相当額の移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に当該申出に係る脱退一時金相当額を移換するものとする。

 当該確定給付企業年金の事業主等は、前項の規定により当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等が脱退一時金相当額を移換したときは、当該中途脱退者に係る脱退一時金の支給に関する義務を免れる。

 当該企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等(確定拠出年金法第十七条に規定する企業型記録関連運営管理機関等をいう。第九十一条の二十八第四項において同じ。)又は国民年金基金連合会は、第二項の規定により脱退一時金相当額が当該企業型年金の資産管理機関又は国民年金基金連合会に移換されたときは、その旨を当該中途脱退者に通知しなければならない。

 前各項に定めるもののほか、確定給付企業年金から確定拠出年金への脱退一時金相当額の移換に関し必要な事項は、政令で定める。

(確定給付企業年金から個人型確定拠出年金への残余財産の移換)

第八十二条の四 終了制度加入者等(第八十九条第六項に規定する終了制度加入者等をいい、遺族給付金の受給権を有していた者を除く。以下この条において同じ。)は、個人型年金加入者の資格を取得したときは、終了した確定給付企業年金の清算人に同項の規定により終了制度加入者等に分配すべき残余財産(以下この条において「残余財産」という。)の国民年金基金連合会への移換を申し出ることができる。

 当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等は、前項の申出があったときは、国民年金基金連合会に当該申出に係る残余財産を移換するものとする。

 国民年金基金連合会が前項の規定により残余財産の移換を受けたときは、第八十九条第六項の規定の適用については、当該残余財産は、当該終了制度加入者等に分配されたものとみなす。

 国民年金基金連合会は、第二項の規定により残余財産の移換を受けたときは、その旨を当該終了制度加入者等に通知しなければならない。

 前各項に定めるもののほか、確定給付企業年金から個人型確定拠出年金への残余財産の移換に関し必要な事項は、政令で定める。

(確定給付企業年金から独立行政法人勤労者退職金共済機構への積立金等の移換)

第八十二条の五 実施事業所の事業主が会社法(平成十七年法律第八十六号)その他の法律の規定による合併、会社分割その他の行為として厚生労働省令で定める行為(以下この項において「合併等」という。)をした場合であって、当該合併等に係る事業主が、当該合併等により確定給付企業年金の加入者の資格を喪失した者を中小企業退職金共済法第二条第七項に規定する被共済者として同条第三項に規定する退職金共済契約を締結するときは、当該事業主は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該加入者であった者の同意を得て、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に機構への当該同意を得た加入者であった者に係る積立金(第八十三条の規定により当該確定給付企業年金が終了した場合は、第八十九条第六項に規定する残余財産)の移換を申し出ることができる。

 事業主等は、前項の規定による申出に基づき、中小企業退職金共済法第三十一条の三の規定により積立金を移換したときは、当該積立金を移換した者に係る給付の支給に関する義務を免れる。

 第一項の規定による申出に基づき、中小企業退職金共済法第三十一条の三の規定により残余財産を移換したときは、第八十九条第六項の規定の適用については、当該残余財産は、同項に規定する終了制度加入者等に分配されたものとみなす。

(確定拠出年金又は独立行政法人勤労者退職金共済機構から確定給付企業年金への資産の移換)

第八十二条の六 事業主等は、その資産管理運用機関等が確定拠出年金法第五十四条の四第二項若しくは第七十四条の四第二項の規定によりこれらの項に規定する個人別管理資産の移換を受けた場合又は中小企業退職金共済法第十七条第一項若しくは第三十一条の四第一項の規定により機構から同法第十七条第一項に規定する厚生労働省令で定める金額の引渡し若しくは同法第三十一条の四第一項に規定する解約手当金に相当する額の移換を受けた場合は、これらの金額を原資として、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該加入者に対し、老齢給付金等の支給を行うものとする。

 事業主等は、前項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該加入者に通知しなければならない。

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