条件明示怠り送検 落雷事故受け違反発覚 小諸労基署
2021.03.01
【労働新聞 ニュース】
長野・小諸労働基準監督署(徳永和成署長)は、外国人労働者4人に対して雇入れ時の労働条件明示を怠ったとして、同県小諸市で農業を営む個人事業主を労働基準法第15条(労働条件の明示)違反の疑いで長野地検佐久支部に書類送検した。昨年8月22日、外国人労働者のうち2人が農作業中に落雷で死亡したため、捜査を進めていた。
同法施行規則第5条では、賃金や労働時間などの労働条件について、書面の交付やFAX、電子メールでの明示を義務付けているが、同社はこれを怠っていた。同労基署は、「労働安全衛生法には落雷による労働災害防止措置を規制する条文はない」と話している。死亡災害をきっかけとして、労基法第15条で送検する事案は珍しい。
【令和3年2月15日送検】
令和3年3月1日第3295号4面 掲載