【特集2】荷役作業の転落防止 ステップで安全な昇降を “三点支持”がポイントに/労働安全衛生総合研究所
2021.04.12
【安全スタッフ 特集】
陸上貨物運送事業の災害の大多数を占める荷役災害。なかでも荷台からの転落災害の4割は、昇降中に発生している。災害の減少には荷台への安全な昇り降りが必要になる。作業者自身の注意力に頼るだけでは不十分で、トラックボディにステップやグリップを取り付けて三点支持を心がけることが求められる。荷役作業の労働災害防止を研究している労働安全衛生総合研究所の大西研究員に話をうかがった。
転落の4割が荷台昇降時に発生
陸運業で令和元年に発生した休業4日以上の労働災害は1万5382人で、そのうちの約7割が荷の積み降ろしなど荷役災害中に発生している。件数の多い墜落・転落に着目すると、「荷台から降りるとき」が27%と突出して高く、「任意の飛び降り」5.2%、「昇降時」5.1%、「危険回避による飛び降り」2.7%と合わせると昇降時だけで約40%になる。バンパーや車体に掛けていた足や手が滑り、上手く受け身が取れずに地面へ倒れると、高さ1m程度の荷台であっても休業4日以上のケガにつながってしまう恐れがある。…
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2021年4月15日第2376号 掲載