【特集2】「建設業版」リスクアセス示す 店社は情報のデータベース化を!
2011.02.01
【安全スタッフ 特集】
リスクアセスメントが努力義務化されて5年が経ち、わが国産業界にもすっかり浸透してきたが、「建設業界では、その特性から誤解が生じてきている」と野中労務安全事務所の野中格所長(元・㈱熊谷組安全本部長)は指摘している。野中所長は、効果的にリスクアセスメントを運用するには、店社は情報をデータベース化し、リスク低減措置を社内ルール化することがカギになるという。
リスクアセスメントに誤解が
「危険性又は有害性等の調査(リスクアセスメントという)及びその結果に基づく対策の実施」は、平成18年4月より労働安全衛生法28条の2において、事業者の行うべき措置(努力義務)として規定され、その具体的実施方法について、厚生労働省から「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(以下「国の指針」という)が示されています。各企業もこの指針に基づいて実施してきましたが「リスクアセスメントは作業手順を作るときに行えばよい」「リスクアセスメントは建築物の設置のときに行えばよい」「KY活動には予知という言葉があるから、リスクアセスメントを実施しているのと同じ」というように、いくつかの誤解が生じてきたように思います。
建設業は他の産業に比較して、多くの特徴を備えておりますが、リスクアセスメントを行う場合の特徴は次の通りと考えます。…
執筆:野中労務安全事務所 所長 建設業労働災害防止協会 セーフティエキスパート 野中 格
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平成23年2月1日第2131号 掲載