【特集2】作業安全の規範作成 作業場掲示の標識や取組状況確認シートも 農水省が農林・食品向けに
農林水産省は、農林水産業・食品産業の作業安全のための規範(共通規範)を作成した。他産業と比べて作業事故の発生率が高い傾向にある農林水産業・食品産業向けに、事業者や事業者団体に意識して実行してもらいたい事項を整理したもの。農業、林業、木材産業、漁業、食品産業の5つの業種それぞれの「個別規範」も作成。共通規範を作業場などの普段目に付く場所に掲示するための標識や、自ら自由に内容を記入できる「私の作業安全規範」を示した。取組状況の現状を把握できるチェックシートも盛り込んでいる。3月には食品産業を対象に安全ハンドブックを作成。企業の取組事例と安全対策の具体例を取り上げている。
現状を25項目チェック
農林水産業や食品産業、木材産業では、依然として死傷災害が多発している。事故発生率(死傷年千人率、休業4日以上)の比較では、建設業4.5、製造業2.7に対して、林業20.8、木材・木製品製造業10.6、食料品製造業5.7、農業5.2などとなっており、他産業よりも事故発生率が高い状況にある。
「農業の場合、トラクターの作業のときにシートべルトを着用していなかったり、漁業であればライフジャケットを着用していなかったり、それ以外の業種でも同じように基本的な手順を順守していないことで事故を招いている面が大きい」(農林水産省大臣官房政策課)という。
このため、事業者と事業者団体に向けて、日々留意・実行してもらいたい事項を示した「農林水産業・食品産業の作業安全のための規範」を策定。各業種共通の「共通規範」と業種別の「個別規範」から構成したもので、農業、林業、木材産業、漁業、食品産業の5つの業種ごとに具体的な取組みを整理している。…
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