【特集1】3Sに絞り込み 見える化めざす 進めていますGPS35活動/神戸製鋼所播磨工場
5Sといえば安全衛生の基本だが、あえて3Sに絞り込んでいるのが㈱神戸製鋼所播磨工場の取組みだ。2010年6月からスタートしたものづくり改革プロジェクト「GPS35」の柱に整理・整頓・清掃の3Sを据えた。3Sを徹底することで、今まで関心の薄かった物の置き方、表示などにも作業者が興味を抱くと考え、「見える化」をめざすもの。同工場ではこの「絞り込んだ」安全活動が随所にみられ、ワンポイント指差呼称やタッチ作業の安全ワンポイントなど参考にする手法は少なくない。
階層別安全パトも
全地球測位システムのGPSになぞらえたGPS35は、産業用のコンプレッサを製造する播磨工場(汎用圧縮機工場)で2010年6月からスタート、今年5月までの1年間が活動期間となる。
神戸製鋼中長期ビジョン(KOBELCOvision:G)、ProgressのP、Selfmade、SensitiveのSの頭文字を取ったもの。35は、生産効率30%以上、品質クレーム50%削減の目標値の2ケタ目をあわせた数字だ。「常に現在位置(現状レベル)を正しく認識し、進むべき道へ全員がベクトルを合わせ、自らの力で進化し続ける“ものづくり集団”への道しるべ」の意味が込められている。
この取組みの一環として、整理・整頓・清掃の3Sを織り込み、向上させる活動を開始した。具体的な取組みは、「C改善による3S小改善の運用」「毎月17日の安全の日に行う階層別安全パトロールおよび製造室災害防止協議会のパトロールのテーマを3Sに徹する」「GPS活動に作業工具の2S(整理・整頓)化を実施」することとなっている。
毎月17日の安全の日とは、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災を忘れないために、毎月設定しているという。職長以上で行うパト、班長が実施するパト、リーダー(作業指揮者)によるパトといった階層別で現場を見て回る。さらに、この日は、管理職を含めた全従業員が工場内を清掃する。昼休みの一部を使って行うが、今や定着している活動だ。
枠取りのアイデアで分かりやすく
作業工具の2Sは整理・整頓のメーンといってもいい。チームごとにユニークな名前をつけて、工具をいかに整理・整頓し、また使いやすくするかを13チームがアイデアをひねりながら、競い合った。
その結果、…
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