【トピックス】ガス管損傷防止にDVD作成 爆発火災で死亡災害発生も/日本ガス協会
住宅の改装、解体工事の際のガス管損傷を防止するため、(社)日本ガス協会は建設作業者向けに注意事項をまとめたDVDを作成した。重機でガス管を掘り返す、電動工具でガス管を切断してしまうといった損傷事故の多くが施工者の誤認や間違った判断から起こっており、爆発や火災で死亡災害が発生するケースもある。DVDでは、主なガス管の損傷理由と対策、ガス管損傷防止のポイントを説明。さらにガス管損傷時の対応も示している。同協会技術部設備技術グループの鴇矢(ときや)直紀課長に、DVDの映像を用いながらガス管損傷による事故防止のポイントを解説してもらった。
誤った判断が損傷の要因に
事故・労働災害の発生状況(図1)を見ると、ガス管損傷が原因となる事故は毎年一定の件数で起こっており、過去には死亡事故も発生している。ガス管損傷は、特に「増改築」「上下水道」「家屋解体」の工事作業中のものが多く(図2)、これには施工者の意識や誤認なども関係してくる。
日本ガス協会がガス管の損傷事故を工事施工者の意識で分類したところ(表)、「ガス管がないと判断」したものが56%で、半数以上はガス管の存在を意識せずに工事を実施し、「ガス管の位置を誤認した(13%)」「ガス管の深さを誤認(11%)」など誤った判断によるものがほとんどだった。
「多くの場合では、『ここにガス管が埋まっていない』との判断や、『これは水道管だ』『ガスは止めてある』と思い込みの心理が働いていることが考えられる」と鴇矢課長はいう。ガス管損傷の約9割は、地中に埋設もしくは壁や天井の裏に通っていて一目では分からない場所で発生しているので、工事前の十分な確認が求められる。
標示、図面をしっかりと確認
ガス管の有無や位置を把握するための目印となるもののひとつに、…
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