【特集】変わります プレスの安全規格 7月1日から安衛則施行に
2011.05.15
【安全スタッフ 特集】
プレス機械の労働災害がいったん発生すれば、指を切断するといった重い後遺障害が残ることになる。厚生労働省ではプレス機械による挟まれ災害の防止を強化するため、プレス機械に取りつけることができる新たな安全装置の追加、手払い式安全装置の原則使用禁止などの労働安全衛生規則をの一部を改正した。これに伴いプレスまたはシャーの安全装置構造規格が33年ぶりに改正されることとなった。7月1日から施行となる。
国際的な規格の整合性図る
中央労働災害防止協会などの調査によると、平成19年に発生したプレス機械での種類別被災者割合ではポジティブクラッチプレスが27.5%と最も多い。プレス災害の不安全な状態別の被災者では、最も多かったのが「安全装置がない」の45.6%で次いで安全装置はあるものの、安全距離が短いなどを理由とした「安全装置が不完全」28.7%、「作業方法の欠陥」18.3%と続く。プレス機械自体の欠陥や整備不良を含めると、安全装置の不備を原因とした災害は全体の7割を超え、プレス機械の安全性をキープしておけば、防げた災害が多いと分析している。
こうしたプレス災害は金属製品製造業の小規模事業場で多く発生しており、その背景にはプレス機の古さがあげられる。現在適用されている構造規格で昭和53年以降に製造された機械は71.2%あるが、一方で…
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平成23年5月15日第2138号 掲載