デジタコ装着の義務範囲拡大へ 国交省
2012.03.01
【安全スタッフ ニュース】
国土交通省は、トラックへの運行記録計(タコグラフ)の装着義務付けの対象拡大に向けた第2回検討会を開いた。
貨物自動車運送事業輸送安全規則を改正し、「車両総重量8t以上」に加え、新たに「車両総重量3.5t以上または最大積載量1t以上」のトラックへタコグラフの装着を義務付ける案を示している。近年のデータをみると、3~8t未満のトラックの事故率は8t以上トラックを上回っており、義務対象の拡大で死亡事故減少につなげる狙いだ。
タコグラフはデジタル式のものを想定しているが、新規導入のコストなど運送事業者に与える影響もあり、業界から配慮を要望する声も挙がっている。国交省では、「当面は改正以降に事業用として配置される車両に適用する」として、既に使用されている車両には猶予期間を設ける考えだ。猶予期間として、改正から施行まで2~3年を見込むとともに、施行後の猶予期間についても今後検討するとしている。
タコグラフは急発進や急ブレーキなど運転上の問題が記録されるため、事業場で改善を指摘したり、ヒヤリハットの指導などに活用できる。また、拘束時間、連続運転時間など労働時間の管理にも役立つという。また、(財)日本自動車輸送技術協会の行ったアンケートによると、61.4%の事業場が「デジタコ活用によって交通事故件数が減少した」と答えている。
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平成24年3月1日第2157号 掲載