増加目立つ災害を緊急の課題に設定
2011.06.01
【安全スタッフ ニュース】
昨年大幅に発生件数の増加した「墜落・転落災害」「交通労働災害」「熱中症」「林業における労働災害」「サービス産業における労働災害」の5つを緊急課題として、「安全から元気を起こす懇談会」では一層の対策を図るべきとする提言をまとめている。
建設業の墜落・転落災害では、特に足場からの墜落で、省令に基づく措置が講じられていない事案が多く認められているという。墜落転落災害対策の徹底を図るとともに、「より安全な措置」として通達で示す手すり先行工法の採用や上さんの設置などを普及していくこととした。「適切な手順に基づく作業」「足場点検」「労働者への教育」についても徹底を指導するべきとしている。
一方、死亡災害の増加が最も著しかった陸運業では、「長時間勤務による疲労が原因と思われる事案が多い」として、死亡災害を発生させた事業者へ走行計画の改善を指導。昨年急増した熱中症は対策の早期周知と併せ、暑さによるふらつきや疲労蓄積が労災を誘発する怖れもあることを注意喚起すべきとした。
平成23年6月1日第2139号 掲載