胆管がん相次ぎ 予防措置を要請 厚労省
2012.06.15
【安全スタッフ ニュース】
厚生労働省は5月21日、大阪府内の印刷事業場で働いていた労働者から、胆管がんを発症したとする労災請求が相次いだことを受けて、発がんの原因調査に乗り出すとともに、予防的観点から健康障害防止対策を講じるよう日本印刷産業連合会宛に要請した。
胆管がんの労災請求があったのは、印刷事業場でオフセット印刷のロール洗浄作業に従事していた作業者3人。
胆管がんと業務との因果関係は明らかになっていないが、同一の事業場で発症していることから、溶剤やインクなど取り扱っていた物質や作業方法に発症につながる何らかの原因があったのではないかとして、大阪労働局と専門家などが事業場の調査に当たっているという。
要請では、事業場で使用しているインク、洗浄剤について、安全データシートによって化学物質の成分を把握し、特定化学物質障害予防規則の対象物質が含まれる場合にはばく露防止措置を確実に講じることを求めている。
平成24年6月15日第2164号 掲載